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九大生の知らない書評の世界: 書評を読む

書評に関心がある人、読みたい本を探してる人、書評課題が出て困っている人、書評なんて地味で堅苦しいものには興味ないよという人にオススメです

書評集を読む

 

  は実際に、書評を読んでみましょう!

  良い書評というものは、読者が紹介された本を読んでみたくなるのはもちろん、それ自体ひとつの読物として楽しめます。

  ここでは、九大図書館で読むことが出来るおすすめの書評集を紹介したいと思います。

  ただ、「書評」で蔵書検索して頂くとわかるように、この手の本はかなり分厚いものが多いので、

  今回は誰でも手軽に読める新書サイズのものを中心に何冊か紹介してみましょう。

 

 

 

山村修『書評家<狐>の読書遺産』文春新書、2007年

[所蔵場所]

 

  かつて『日刊ゲンダイ』紙上で長年書評を書いてきた匿名書評家<狐>こと、山村修氏の書評集。

  小説や詩集を中心に、古今東西の作品がとりあげられています。

  『シャーロック・ホームズの冒険』や『思い出のマーニー』(この本はジブリ映画にもなりましたね)など、

  わりとポピュラーな作品も書評されているので、とっつきやすいのではないかと思います。

  私がこの本を読んだ時は、山村氏の博識だけど節度のある上品な文章もさることながら、

  「本を味わうというのはこういうことなのか」と、読書という行為の本質を垣間見たような気がしました。

 

 

大澤真幸『<問い>の読書術』朝日新書、2014年

[所蔵場所]

 

  「本は<深く>読みなさい」――この類のアドバイス(というか説教)を、一度は聞かされたことがあると思います。

  しかし「具体的にはどう読めばいいんだよ」という当然の疑問に答えてくれる人はなかなかいません。

  本書の著者・大澤真幸氏によれば、それは「本の中に眠る<問い>という鉱脈を発見する」ことです。

  私なりに言い換えてみると、ある本を読んだ後に色々と自分なりに疑問が湧いてくる、

  あるいは自然と考えを巡らせてみたくなる、そんな読み方をしてみましょうということだと思います。

  じゃあ、そういう読み方をするためにはどうするか。一見は百聞に如かず、この書評集に目を通してみてください。

  なお、本書は小説ではなく、社会科学や自然科学に関する学術書の書評が中心となっています。

  (にもかかわらず、私のお気に入りは、増田俊也『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』の書評だったりします。)

 

 

丸谷才一編『ロンドンで本を読む』マガジンハウス、2001年

[所蔵場所]

 

  こちらは、書評の本場、イギリスの名作書評選集です。

  ハードカバーなので文庫本サイズではありませんが、とても良質な本なのであえて取り上げてみました。

  格調高くユーモア溢れる文体、博学かつ重厚な文章の数々に、きっとあなたは圧倒されることでしょう。

  原文の書評に加えて、各作品の冒頭には丸谷氏の書評も掲載されているので、一粒で二度おいしい書評集に仕上がっています。

  有名どころでいえば、スティーブン・ホーキング『ホーキング、宇宙を語る』や、

  カズオ・イシグロ『日の名残り』、マルセル・プルースト『失われた時を求めて』などが取り上げられています。

  唯一、この書評を読むうえで注意が必要なのは、ネタバレが満載なところです。そこは了承してお手に取ってみてください。

新聞書評を読む

 

  皆さんはご存じでしょうか?大手の全国紙では、だいたい日曜日の朝刊に書評コーナーが設けられています。

  その時期の新刊本を中心に書評されていることが多いので、どんな本を買おうか考えている人には大変役立ちます。

  「へえ、こんな本が出ているのか」と興味本位で読んでみるだけでも面白いです。

  新聞社ごとにそれぞれ特徴があって、比較してみると結構面白いのですが、そのためだけに新聞を買うというのも手間ですよね

  (一応、九大図書館で読めばタダですが)。

  でも、ご安心ください。多くの新聞社では、近年、ウェブ上で手軽に書評記事が読めるようになっています。

  いくつか紹介してみましょう。

 

 

  ① 朝日新聞「ブック・アサヒ・コム

   朝日新聞社の書評サイトです。

   紙面に掲載された最新書評が読めるほか、ジャンルや評者別に過去の書評を検索することもできます。

   レイアウトも非常に見やすいので、オススメです。

   特徴としては、他社に比べると学術寄りの書籍が多く採り上げられている印象を受けます。

   字数は大体1000字以内です。

 

 

  ② 読売新聞「本よみうり堂」

   こちらは読売新聞社の書評サイトです。

   学術書の書評もそれなりにありますが、どちらかというと、文庫や新書の書評が充実しており、

   文庫・新書の書評を集めた個別ページもあります。

   半年くらい前の書評記事までしか遡れないのがやや残念です。

   字数は、朝日新聞と同様におおよそ1000字以内のものが主です。

 

 

  ③ 毎日新聞「今週の本棚」

   実は、大手新聞社の中でも、こと書評に関しては毎日新聞社が一番充実しているのではないかと思います。

   一番わかりやすい特徴がその分量で、他社が大体1000字以内であるのに対して、

   毎日新聞では1000~2000字程度の比較的長めの書評が掲載されます。

   取り上げられる書籍もバラエティに富んでいるので、読んでいて楽しいコーナーです。

   ただし、ウェブ版は有料会員にならないと1カ月あたり5記事までしか読めないのが難点です。

ウェブサイトで書評を読む

 

  書評を読めるのは、何も新聞社のサイトに限りません。

  ここでは、ウェブで読める面白い・勉強になる書評関連のサイトを3つほど紹介しましょう。

 

 

​  ① HONZ-読みたい本が、きっと見つかる!

   知らない人も多いかもしれませんが、日本では最大規模の書評専門サイトです。

   自然科学、社会科学、歴史、芸術、社会時評など幅広いジャンルをカバーしています。ただし、小説は射程外のようです。

   書評以外にも、著者インタビューや書店員のおすすめなど、「読みたい本」を見つけるうえでとても参考になるサイトです。

   書評の分量は、評者にもよりますが2000~4000字程度と読みごたえのあるものが多いです。

 

 

  ② ダ・ヴィンチニュース

   総合文芸誌『ダ・ヴィンチ』が運営するサイトです。

   新書や小説以外にも、漫画や料理、健康、ファッションなど、

   趣味やライフスタイルに関する書籍・雑誌が豊富にレビューされているのが特徴です。

   日常の興味関心に刺さる本が多いので、私は暇なときに目を通しています。

 

 

  ③ 松岡正剛の千夜千冊

   「読み始めるといつの間にか時間が過ぎていた」となりがちなので、注意が必要です。

   『千夜千冊』は、週5冊というスピードで更新され続けている膨大な書評サイトです(2018年2月14日時点で1662冊!)。

   編集工学者・松岡正剛氏による重厚かつリズミカルな筆致で書かれた書評はそれ自体ひとつの作品に仕上がっています。

   扱われる本も古今東西ジャンルを問わず、思わず読み耽ってしまいます。

   九大には書籍版が所蔵されているのでこちらもぜひどうぞ!

コラム③:九大図書館の蔵書紹介

 

  九大図書館にはどんな本があるのかな、何か面白い本はないのかな?とお悩みのあなたへ。

  九大図書館には、わたしたちCuterが自信をもっておすすめする数多くの本があります。

  以下のガイドでは、それらの本を短い書評付きで紹介しています。

  本探し・本選びの参考にしてください。

 

 

  ・Cuter本棚~九大図書館で読めるオススメの一冊~

     https://guides.lib.kyushu-u.ac.jp/cuters_selection_books

 

  ・九大図書館にあるおすすめ本紹介します!(2016年)

     http://guides.lib.kyushu-u.ac.jp/content.php?pid=707098&sid=5863274

 

  ・九大図書館にあるおすすめ本紹介します!(2017年)

     http://guides.lib.kyushu-u.ac.jp/books_exibits_2017