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★大学生におすすめのTED集ー効果的プレゼンテーションと学習のヒントー: 情報社会

良質なTEDの動画を集め、音楽、科学、社会運動など9つのテーマに則し、解説とさらなる学びのための資料を紹介しています。ブックマーク登録などして暇な時のお供にしてください ♪

ジミー・ウェールズ「Wikipediaの誕生」

うまく動画がみれなかったり、字幕がとまって見づらい場合は、ここから直接TEDをみてください

ジュリアン・アサンジ「なぜ世界にWikiLeaksが必要なのか」

うまく動画がみれなかったり、字幕がとまって見づらい場合は、ここから直接TEDをみてください

参考資料:さらに学びたい人のために

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Tips!:情報社会を支える道徳性

はじめに:

 パソコンがいつ登場したか、知っていますか?

 個人的趣味や商業目的で使えるようなパソコンは、どうやら1970年代中頃が黎明期だったようです。当時、スティーブ・ジョブズが、1976年にAppleを発売、その翌年にはApple(今のパソコンと基本的構成がほとんど同じ)が売り出されています。インターネットが一般的にアクセス可能な回路でもって使われ始めたのは、1980年代からのようです。私はこの情報をWikipediaから得ました。「パソコンはいつ登場したのだろう」「インターネットは?」こうした問いの答えは、グーグルやWikipediaを使えばすぐに入手できます。欲しい情報の多くは、アカデミックなものからニュース、趣味関心まですぐに手に入ります。TEDのように、世界で活躍する一流の財界人、知識人のスピーチやプレゼンテーションも無料で聞けます。TwitterFacebookを通して、友達の近況を知ることも、話題のトピックからオススメスポットまで情報収集が容易におこなえます。また、世界中の大学の講義を無料で簡単に聴講することもできます。パソコンとインターネットさえあれば、今この場で、MITYale、東大や慶応の授業に潜り込むことができます!("Home"のAspects of the Topicを参照ください)

 知識や情報の波にあふれている現代社会ですが、こうしたテクノロジーの発展の背後には、創設者たちの理念があります。AppleWikipediaなど、創設者の話を聞くと、ただ利益を得たいという想いではなく、ある理想の社会のために必要だという想いから何十年も挑戦し続けてきたということがわかります。例えば、パーソナルコンピューターの父と呼ばれるアラン・ケイは、高度な能力をもった専門家しか使えないコンピューターではなく、素人も使えるコンピューターの研究開発をしました。ケイの研究を突き動かしていたのは、子どもの創造性を発揮させる教育ツールとしてのパーソナルコンピューターの開発、すなわち「あらゆる年齢の子供のためのパーソナルコンピューター」という理念を実現させることでした。驚きなのは、子どもの自発的学習のためのパソコン開発をケイは、1972年(!)に提唱していたということです。初期のパソコン開発を支えた開発者の理念が、社会の利便性の向上ではなく、子どもの創造性の発揮だったというのは、あまり知られていないかもしれません。情報倫理を養うことが、大学教育や研究の世界で強調されますが、同時に、どのような思想や理念が、現代の情報社会を生み出す駆動力となったかを知ることも重要でしょう。理想の実現のために、何をどう工夫したかを知るのは有益ですし、励まされると思います。今回は、Wikipediaの創設者ジミー・ウェールズ、そして Wikileaksのジュリアン・アサンジのTED動画を載せています。

TEDに寄せて:

  分からないことがあれば、無意識的にウィキペディアを開いている学生も、それがどういう仕組みで成り立っているのか、どういう思想の下で作成されたのかは知らないのではないでしょうか。ウィキペディアは、執筆者の匿名性が担保された世界最大のインターネット上の百科事典です。誰もが匿名で執筆できます。そのために、信頼性に欠ける執筆内容だと批判されますが、その信頼性を保つために様々な仕組みが採用されています。ジミー・ウェールズは、その困難とスタッフの工夫をうまく説明し、ウィキペディアを支える原理や経営体制について説明します。

 強大な国家権力や監視権力から、市民の情報公開の場と「知る権利」を擁護する最終的牙城……ウィキリークスは、機密情報の公開をおこなうウェブページです。政府や企業が秘密にしたいことを、内部情報を知る者が、公開すべしと良心をもって考え行動する際の情報提供の場となっています。創設者のジュリアン・アサンジは、さまざまな物議を醸してきた有名人ですが、生のインタビューを聞くチャンスはあまりなかったかもしれません。一見の価値ありです!

Aspects of the Topic

高岡詠子「情報フルエンシー」(上智大学OCW)

  情報社会で生きる際の知識と倫理について(全12回講義)

「情報リテラシー」(Wikipedia)

 情報リテラシーとは「情報を自己の目的に適合するように使用できる能力のこと」である…。