実際にh-indexを算出するとき、10回引用された論文が10本と、論文数や被引用数は単純な数値ではないと思います。
(前のページでの例は単純すぎましたね。)
蛇足かもしれませんが、例を挙げてみたいと思います。
(例)100回引用された論文が5本、10回引用された論文が2本、5回引用された論文が5本ある研究者Aのh-index
研究者A | |
順位 | 被引用数 |
1 | 100 |
2 | 100 |
3 | 100 |
4 | 100 |
5 | 100 |
6 | 10 |
7 | 10 |
8 | 5 |
9 | 5 |
10 | 5 |
11 | 5 |
12 | 5 |
見事に被引用数がばらばらですね。
こういうときは、対象の論文全てを被引用数の多い順に並べ、表にすると算出しやすくなります。
例えば、研究者Aの場合、右の表のようにしてみると良いでしょう。
表でいうなら、
「順位と被引用数が等しくなる」、あるいは、
「順位が被引用数を下回る」ときの最後の行の順位が、
その研究者のh-indexになります。
研究者Aの場合、7回以上引用された論文が7本ということで、h-indexは7
…という感じで求めることができます。
論文数が10や20の研究者ならこの方法で、問題なく算出できるでしょう。
しかし、100や200も論文を発表している研究者だったら非常に手間ですね。。。
そもそも、論文一つ一つの被引用数を調べること自体がとても面倒です。
そこで次のページから、データベースを活用して、h-indexを調べる方法をご紹介します!
h-index調査のために必要となるのが、各論文の被引用数の情報(引用索引;CI)です。
その情報は、どのデータベースを選択するのかによって異なります。
また、被引用数は調べることができても、h-indexまで算出できるデータベースは限られます。
そこで以下に、h-indexを算出するために必要な項目を一覧にしました。
データベース | CI | h-index |
---|---|---|
Scopus | ○ | ○ |
Web of Science | ○ | ○ |
CiNii Research | ○ | × |
SciFinder | ○ | × |
Google Scholar | △ | △ |
※Google Scholarの場合、雑誌の収録基準が明確でないことを留意してご活用ください。
h-indexの算出まで可能なのが、ScopusとWeb of Scienceです。
これら二つのデータベースを中心に、h-indexの算出方法をご説明します。