コロナ社の書籍で入手が困難な絶版が多い人気シリーズ。個人的にコロナ社に直接電話したこともあったが、その多く在庫なしで増刷予定もないとの事であった。まずは自分の足で気軽に地学を学んでみてはどうだろうか。

個人的にもっとも一般的な鉱物の図鑑で、九州帝国大学工学部の教授であった木下亀城(きのした かめき)教授の著作である。国産の鉱物の図鑑であり、実際に鉱物の鑑定をしたいと思えばまずこの本から入ってみよう！なお改訂前のでは版標準原色図鑑全集 6　岩石鉱物という書名の場合がある。

落射照明からの光を試料に反射させ返ってきた光を観察する反射顕微鏡という顕微鏡がある。おもに冶金学(やきんがく)や鉱床学で用いられる装置である。反射顕微鏡写真が掲載されている日本語の教科書は大変少なく、その中でも最も手に入れやすいのがこの原色鉱石図鑑である。フィールドで金(きん)を見つけたい！など特定の鉱石を探したい人にはもちろんのこと、研究の駆け出しの方にもオススメ。なお、こちらも木下亀城教授の著作である。

あの原色鉱石図鑑がよりマニアックな鉱石、鉱物を携えて返ってきた！前作では亜鉛、鉛、銅などの一般的な金属がメインであったが、こちらではセレン、テルルなどのレアメタルを含む希少な金属がメインとなっている。言わずもがなこちらも木下亀城教授の著作である。

今まで読んだ鉱物図鑑の中でもっとも分かりやすく、写真がきれいな実用的な図鑑です。説明等も写真を用いて特徴を記載してあるため、フィールドワークのみならず、文献や論文中に出てくる鉱物についてイメージする際に大変重宝します。ただし、初版に近いものは誤植が非常に多かったので、その点だけ注意してください。後の版では修正がなされています。

鉱床学や資源工学を学ぶ学生にとって、おそらくもっとも読みやすい入門書である。金属鉱床のほか石油鉱床についても扱っており、広く学習に役立てる事ができるだろう。

みなさんは黒鉱というものをご存知だろうか？1950年代から1970年代の高度経済成長期、日本にはまだまだ現役の鉱山が東北を中心に多く稼鉱しており、陰で産業を支えていた。黒鉱とはそういった東北の鉱山から産出した黒い塊状の鉱石のことであり、その見かけから"黒鉱"、あるいは"黒もの"称されたのである。その黒鉱の成因や海底熱水鉱床との関係等の周辺知識がまとめられているものが本書である。海底熱水鉱床を研究する諸君には是非読んで頂きたい一冊である。

上述の鉱床学概論がより読みやすい形でリニューアルされた。それがこの本である。鉱床学概論を読んでみてそれでも難しいと思ったのならまずは本書を手に取ってみてはいかがだろうか。