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高速液体クロマトグラフィー(HPLC)ってなに??  ~臨床検査で使うHPLCの基礎~: 装置のしくみ

装置の構造

 

では,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)はどのような構造になっているんでしょう??

  

   

  

〜装置の構造〜

HPLC装置の典型的な構成

 

CC 表示-継承 3.0   /   File:Chromatography tank.png
アップロード者: Hazard-SJ   /   Wikipedia

A:溶媒 B:2溶媒切り替えバルブ  D:圧力ダンパー E:ミキサー  H:HPLCコントローラー J:検出データA/D変換装置 K:PC L:プリンター

HPLCの装置は主に

①ポンプ(C)

②注入器(オートサンプラー)(F)

③カラム(G) と カラムオーブン

④検出器(I)

の4つにわけることができます!

それぞれを簡単に解説していきます♪

 

 

  

《1. ポンプ》          

液体クロマトグラフィーの心臓部ともいえます...!

移動相である溶離液を圧をかけてカラムに送液します.一定の量を正確に送ることが重要です.

  

 

《2. オートサンプラー》

インジェクター

測定したい試料を注射器で吸い取り,カラムに注入する装置です.こちらも正確に量を吸い取ることが重要です..!

 

  

《3-1.  カラム》

細い金属の棒のように見えますが、実際にクロマトグラフィーを行う場所です!!

☝カラムの内部構造

カラムの中には,小さな充填剤(=固定相)がたくさん入っています.

分子の大きさで分ける充填剤,陰or陽イオンと引き合う充填剤...などなど

何を分離したいか、どの分離方法を用いるかによって使うカラムも変わってきます.

さらに、カラムの長さ、カラムの内径、充填剤の大きさによって分離能力が変わってきます…しっかりとカラムの特徴を知ることが重要です☆

  

   

《3-2. カラムオーブン》

カラムを入れておく場所なのですが,カラムの温度を一定に保つことが出来ます!

また分離したい成分によっては、高温状態のほうが分離しやすいものもあるので、カラムに温度をかけるために使ったりもします!

 

 

《4. 検出器》

カラムによって分離された成分の結果を、電気信号として取り出します.

検出方法によって、さまざまな検出器があります.

(主な検出器) 

紫外吸収検出器:測定波長を当て,吸光度から定量します.

・示差屈折率検出器:溶液の屈折率が変化することを利用します.

・電気伝導度検出器:イオンによって上昇する溶離液の導電率を測定します.

・蛍光検出器:紫外線を照射して成分の蛍光エネルギーを測定します.

 

HPLCの動画

 

 

英語ですが、HPLCの簡単な説明の動画です!

また途中には、「ペーパークロマトグラフィ」の様子も映っているので是非見てみてください( `ー´)ノ

(ペーパークロマトグラフィー:「高速液体クロマトグラフィーとは」→「”クロマトグラフィー”について」で説明)