では,高速液体クロマトグラフィーの何が ”高速”なのか??
〜高速液体クロマトグラフィーについて〜
クロマトグラフィーはじわじわと少しずつ移動相を移動させることで,成分の分離を行っています.
しかし,あまりにゆっくりすぎて測定に時間がかかってしまえば,使いたくないですよね...(;´∀`)笑
そこで!!
ポンプを用いて高い圧力で移動相を流すことで,短時間での測定が可能となった
高速液体クロマトグラフィー(High Performance Liquid Chromatography, HPLC)が誕生!!!
HPLCの登場によって測定が短時間になっただけでなく,従来の液体クロマトグラフィーに比べ高性能に分析することができるようになりました!
現在,用いられている液体クロマトフラフィーのほとんどはHPLCであるといっても過言ではありません♪
☝葉っぱの移動度の差
HPLCは固定相による分離方法によって、大きく4種類に分けられます。
固定相とは、移動相が流れていくところです。
固定相の表面や内部には、分離のためのさまざまな特徴があります。
~順相クロマトグラフィー~
目的の成分とその他の成分の親水性/疎水性の違い(極性の違い)を利用して分類します。
固定相には水っぽいもの(極性が高い)を用い、移動相には油っぽいもの(極性が低い)用います。
~逆相クロマトグラフィー~
順相クロマトグラフィーと同じように、極性の違いを利用しています。
しかし、固定相には油っぽいもの(極性が低い)を用い、移動相には水っぽいもの(極性が高い)を用います。
現在、多くの分離方法がこの逆相クロマトグラフィーです!
多く使われてるならこっちのほうが、逆ではないんじゃない?と思うかもしれませんが、歴史的にみると順相が先にできたので”逆”相なのです。笑
~イオン交換クロマトグラフィー~
目的の成分とその他の成分の荷電の違いを利用して分類します。
例えば、固定相が陰イオンと引き合う性質を持っていれば、
負に荷電した成分は固定相と引き合い出てくるのが遅くなりますが、正に荷電している成分は固定相と引き合わずにすぐに出てきます。
~サイズ排除クロマトグラフィー~
目的の成分とその他の成分の分子の大きさの違いを利用して分類します。
固定相の細孔の大きさより小さい成分ならすぐに出てきますが、大きい成分なら遅く出てきます。