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脳波判読のための基礎: 神経細胞の基礎

神経細胞とは

みなさんご存知だと思いますが…

まずは神経伝達の基礎から説明していきます!

 

☝神経細胞(ニューロン)

  

体の中では、「神経細胞(ニューロン)」によってネットワークが形成され、体を動かしたりするための信号が軸索を通って伝達されています。  

  

 

 

 

神経細胞内の電位は、細胞外液に対してになっています(静止電位)。 

<なぜなのか?!

細胞の膜には「チャネル」と呼ばれるイオンの通り道があります。

細胞が静止状態であるとき、カリウムイオン(K+)の通り道であるカリウムチャネルはいていて

ナトリウムイオン(Na+)の通り道であるナトリウムチャネルはまっています。

 

細胞内はK+が多く、細胞外はNa+が多いです。

イオンたちは細胞内外の濃度差をなくすため移動しようとします。

K+は開いているカリウムチャネルを通って細胞外にも移動します。

しかしナトリウムチャネルは閉まっているためNa+は細胞外に多いままです。

また細胞内の陰イオン(Cl-など)は取り残されます。

この移動の結果、細胞内に比べて細胞外にある陽イオンが多くなるため、相対的に細胞内の電位が負になるのです!

 

 

 

神経細胞のつながり

神経細胞のネットワークでは、神経伝達物質によって信号が伝えられていきます。

 

 

 

では実際に信号を受け取った時、神経細胞の”中”ではどのような変化が起こっているのでしょう??

 

 

<神経細胞は信号を受け取ると膜電位は、安定していた静止電位から活動電位へ変化します。>

 

信号を受け取るとカルシウムイオンなどが細胞内に流れ込み、細胞内での電位が上がります(脱分極)

 ↓

この電位の上昇が、ある電位(閾値)を超えると…

静止電位では閉じていたナトリウムチャネルが開き、Na+が細胞内に流れ込むことによって

一気に電位が上昇し活動電位が生じます!

 ↓

Na+チャネルが開いた1 ミリ秒後に一時的にK+チャネルが開き、K+が細胞外へ流出するため電位は低くなっていきます(再分極)

(K+チャネルはゆっくり開くので、K+チャネルが開くころにはNa+チャネルは閉じ始めています。)

 ↓ 

さらに、Na+チャネルが閉じてからK+チャネルが閉じるまでには少し時間がかかるため、

その間に起こるK+の流出によって静止状態よりもさらに電位が低い状態になります(過分極)

 ↓

その後、K+チャネルが閉じ、Na+ - K+ポンプの働きによって濃度勾配が回復し、静止電位へと戻っていきます。

 

この活動電位を生じる一連の変化が次々連鎖して起こることによって、神経細胞内では信号が伝達されていきます。

 

↑活動電位 

(threshold::閾値、 Rising Phase:脱分極相、 Folling Phase:再分極相、 resting potential:静止電位、 Undershoot:過分極)

 

 CC 表示-継承 3.0   /   File:Action potential vert.png
アップロード者:Synaptidude  /   Wikipedia