日本国内のボランティア活動について色々話しましたが、世界中のボランティアはどうでしょう?グローバル時代において、外の世界と接触して学ぶことがすごく大事なので、国際ボランティアが貴重なチャンスであると思いませんか?ここでは国際ボランティアについて紹介します。
海外ボランティアプログラムとは?
海外ボランティアと言えば、NGOの活動現場を訪れるプログラムが多いです。一見観光ツアーと似ていますが、通常な観光ツアーでは行かない場所へ行くことができますし、以前旅行した国や地域であってもまったく違った側面を見ることができます。プログラムは、2~3週間が主流の短期国際ワークキャンプと1か月以上~1年の中長期ボランティアに大きく分かれていますが、2~3週間 の短期国際ワークキャンプが現在の主流です[注6]。プログラムの期間は短いので、通常の海外ツアーに参加するのと同じ感覚で行けます。海外の活動現場は日本と大きく異なるかもしれませんので、初体験で不安を持つ人や、ボランティア活動にまだ慣れていない人には 体力的・精神的負担に少ない 短期プログラムがおすすめです[注7]。九大の学生の皆さんなら、誰でも国際協力の第一歩を踏み出すことができます。
日本国内の国際ボランティア活動?
国際ボランティアってやはり海外に行かないと…そう思う方がいらっしゃるかもしれませんが、実際にはそうと限りません。日本の魅力が世の中に知られているので、毎年大勢の外国人が観光、留学、仕事などで日本を訪ねに来て、東京などの都市部のみならず日本全国には外国人が暮らしています。日本人も含め、いろいろな国の人を集めてボランティア活動を行うのは十分可能です[注8]。国際ボランティア活動と言ったら、途上国で行われる教育・医療などの支援活動などをイメージする方が多いかもしれないが、福祉基盤が堅牢化・高度化とされている日本には別のボランティア活動を求められます。現在、日本で開催される国際ボランティア活動は以下の三種類が多いです:
1)環境の清掃・保全・整備
2)国際文化交流
3)自然災害の支援
いずれとも 高度な専門知識が不要 で、1日で終わるコースがたくさんがあるので、海外でよく見られる専門家が行う活動と比べて学生が参加しやすいというのが特徴です。国際ボランティア活動に参加してみたいけど、時間がないもしくは資金が足りないという学生でも、気軽に参加することができます。
出典
[注6]日本国際ワークキャンプセンター|NICE:国際ボランティアの魅力(リンク - http://www.nice1.gr.jp/volunteer/)
[注7]ACTION:【Q&A】初心者にもよく分かる海外ボランティア(リンク - http://actionman.jp/kaigaibeginner.html)
[注8]パスポートのいらない国内国際ワークキャンプ|NICE:国際ボランティアの魅力(リンク - http://www.nice1.gr.jp/wcj_list/)
違う考えや文化を持つ人と交流することで多くのことを学んで、より広い視野で社会や物事を見られるようになったり、今まで持っていた価値観や考え方が変わったりすることがあります。グローバル時代において異なる文化を理解して 十分な交流をする能力 は大切です。特に九大生の皆さんは全国の若者の中にもエリートと思われて、今後いろいろな会社で中堅社員として海外に携わる仕事をするかもしれません。
その点を考えると、国際ボランティア活動をする経験は、グローバル視野 を持ち始める第一歩となり得るので、九大生の皆さんに大きなメリットがあると思いませんか?外部から学べることだけではなく、海外の人脈を築くこともできます。お互い助け合いながら課題の解決に向かって頑張れば、他の国の人と仲良くなって今後も会うような一生の仲間と出会えるかもしれません。また、このような体験から将来の新しい目標を見つけて、新しいキャリアに踏み出して人生が変わることもあります。
国際ボランティア活動のやりがいとやり方について、「ライフストーリーでつづる国際ボランティアの歩き方」という本をお勧めします。
http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/recordID/1001618085
図19:ライフストーリーでつづる国際ボランティアの歩き方
この本は「将来に向けての道標」、「私たちのライフストーリー」、「国際ボランティアの歩み方」の3部分に分かれています。まずは国際協力活動に参加する方法及び帰国後の進路について紹介し、国際ボランティアの全体像を捉えています。つぎに、10人の国際ボランティアの経験談を載せて、それぞれの感じたこと、勉強したことを伝えています。最後、国際ボランティアをする価値、参加者に対する影響及び国際協力活動に関する教育・研究について紹介しています。