《西洋医学》 は具体的な攻撃対象をつきつめ、外部からの刺客(医薬品・メス)を以って的確に打ち抜くことを目的にしています。
《東洋医学》 は、あくまで 「体全体の調和」に心血を注ぎ、自然に逆らわず自分の力を取り戻すことに重きを置いています。
外から施されるのはあくまでそれの「手助け」に留まっています。
原因がはっきり分かるのなら、《西洋医学》の方針に従ったほうが迅速正確に解決できるでしょう。
しかし、原因がぼんやりした症状や、日常生活の中の些細な体調不良には、
自分のもつ本来の「治癒力」で解決を試みたほうが、副作用の心配なども少なく、いっそ良いのかもしれません。
2つの医療は違う方向を向いていますが、
双方が足りない部分を補えば、立ち向かえる病の範囲はぐんと広くなります。
次頁からは、そんな東洋医学(漢方医学)の基礎をさらってみます。