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私の卒論ができるまで: 大塚正斗(九州大学芸術工学部・2017年卒): おまけ

九州大学の図書館でティーチングアシスタントとして働く院生が学部時代に卒業論文にどのように取り組んだか紹介します。

目次

初めに

  • 私の卒論シリーズ
  • 今回の先輩は大塚正斗さん

できるまでの道のり

  • 卒論の内容と長さ
  • 最終提出までのスケジュール
  • ここがポイント

Q&A

  • 普段の生活との両立
  • 活用したツール

終わりに

  • オススメ本
  • 後輩へのメッセージ

おまけ

  • 卒論の内容をもっと詳しく

このガイドの作成者

卒論の内容をもっと詳しく

 

私の卒論の内容に興味を持っていただいて有難うございます。

ここでは、もう少し私の卒論について詳しく説明しています。もし興味があれば、読んでいってください。

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創造性促進のためのお菓子提示デバイス「おかしくん」の制作研究

 

 近年、ハッカソンやアイデアソンなど、共創の機会が増加している。共創にはディスカッションが不可欠であり、ディスカッションにおいてコミュニケーションは重要である。このコミュニケーションを活性化させるために、お菓子が注目されている。先行研究では、お菓子をディスカッション中に提示することで、コミュニケーションが活性化することは示されている。私の研究は、お菓子を用いる点は同じだが、お菓子の提示方法・タイミングに注目しているという点で、先行研究とは目的が異なる。 

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 本論では、「今後のスマートフォンはどのように発展していくか」というテーマに対して、15分間のディスカッションを行い、その際中に3つの条件(被験者がストレス状態の時に提示、5分間隔で提示、提示しない)でお菓子を提示する実験を実施した。ディスカッションは3人1グループで行った。被験者には心拍センサ、再規制反射材、ICレコーダーを装着てもらい、心拍間隔(RRI)・心拍変動(RRV)、頭部回転量、発話量の測定を行った。また、ディスカッション終了後、被験者には主観アンケートを実施し、被験者が創出したアイデアに対しては第三者評定を行った。図1は、お菓子提示の様子である。

 

図1.お菓子くんのお菓子提示の様子

 

 その結果、心拍間隔(RRI)・心拍変動(RRV)、頭部回転量、主観アンケートでは、創造性と関係しそうなお菓子提示による変化は見られなかった。しかし、発話量においては、お菓子提示によってディスカッション中の被験者による発言量のばらつきが減少することが示された。また、お菓子の提示を、全員同時に行うよりも、個別に行う方がより発言の話の主導権が切り変わりやすくなり、より発言量のばらつきが抑えられた。第三者評定では、お菓子提示により、独創性・有効性の高いアイデアが創出される傾向が示された。

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 これらのことから、ディスカッション参加者が満遍なく意見を言い合える環境が、創造性の向上に影響を与えていると考えられる。今後は、さらに実験を行い、複数人討論を活性化させるためのお菓子提示条件について検討を行う予定である。