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Cuter本棚~九大図書館で読めるオススメの一冊~: 穎慧かがやくとき、ことばの中に-科学者の名随筆-

これまでCuterが選書してきた数多くの本を当時の紹介文付きで展示しています!順次更新予定!!

今回の本棚は…

またお会いできてうれしいです.みなさん,夏休みはいかがでしたか?

わたしは最近,大変記憶に残る本に出会いました.今回の本棚の中に入っている,後藤秀樹著『天才と異才の日本科学史』です.なぜ開国からまだ間もない小さなくに明治日本が,自然科学の分野でいくつもの業績を残すに至ったのか.彼らの多くはサムライや農民から転身して,比較的年齢が高くなってから科学者になったというのに.

それは,自然科学の方法を使って自然の真実を探求する以前に,それを使わずとも自然を見つめる目を,彼らが持っていたからではないでしょうか.それは数式を使った論文でなくとも,彼らが書いた随筆のなかに現れてきます.科学者の名随筆を開いてみれば,ほら,かれらが自然をみつめるまなざしで,生真面目に語り掛けてきます.

もちろん,自然をみつめるまなざしは,日本人科学者だけのものではありません.近代という時代のなかで,各国は世界と伍するために,科学をすすめ,産業を興すしかなかった.たしかにそのような時代的な背景は厳然としてあるのですが,しかしその中でかつての科学者たちは自国のためだけでなく,産業のためだけでなく,必死に自然の真実を求めて限りある生を走り抜けていったのだと,これらの随筆はそう思わせてくれるのです.そして私自身もまた,彼らのようにはなれないとしても,One particleでありたいと,そう思わせてくれるのです.

科学者の頴慧かがやくとき,そこにあなたは何を読みますか?

「ご冗談でしょう、ファインマンさん」 : ノーベル賞物理学者の自伝

物質と言葉

岡潔 : 数学を志す人に

光と物質のふしぎな理論 : 私の量子電磁力学

牧野富太郎 : なぜ花は匂うか

柿の種

物理学はいかに創られたか : 初期の観念から相対性理論及び量子論への思想の発展

フランクリン自伝

中谷宇吉郎 : 雪を作る話

子どもたちの未来

旅人 : ある物理学者の回想

宮澤賢治をめぐる冒険 : 水や光や風のエコロジー

俳句と地球物理

科学の方法

雪雑記

鳥たちの舞うとき

ED : the strange theory of light and matter

まいにち植物 : ひみつの植物愛好家の一年

樹氷の世界

本の中の世界