「青鞜社」
1911年、平塚らいてうの首唱により、保持研子、中野初子、木内錠子、物集和子を発行人とし、岩野清子、茅野雅子、田村俊子、野上弥生子、水野仙子らを社員として結社された女流文学者団体。前期はらいてう中心、後期は伊藤野枝中心であった。機関誌『青鞜』を発行し、明治末から大正初頭にかけて、婦人解放運動を精力的に展開した。1916年に解散した。
「日本女流文学者会」
日本女流文学者会は、1936年に吉屋信子、宇野千代、林芙美子らによって親睦会として生まれた。昭和の女流作家たちの集まりである。初代会長は吉屋信子である。年に一回「女流文学者賞」を設けた。2007年に活動休止し、解散した。
「日本ペンクラブ女性作家委員会」
日本ペンクラブは、ロンドンに本部をもつ国際ペンの日本センターとして1935年に創立された。その下、1998年に女性作家委員会が発足。最初の委員長は三枝和子。世界中で女性の表現者の地位向上活動を続けている国際ペン・女性委員会と連携し、女性表現者が国内外でかかえる様々な問題を提起していく。
『明治・大正・昭和の女流文学』 板垣直子著 桜楓社 1967年
『短編女性文学 近代 続』 渡辺澄子編 おうふう 2002年
『日本現代小説大事典』 浅井清・佐藤勝編 明治書院 2009年
『日本女性文学大事典』 市古夏生・菅聡子 日本図書センター編 2006年
『新潮日本文学辞典』 新潮社辞典編集部編 新潮社 1988年
『日本近代文学大事典』 日本近代文学館、小田切進編 講談社 1977年
『女流文芸研究』 馬渡憲三郎編 南窓社 1973年
「三宅花圃についての一考察 : 明治二〇年代の作品を通して」 片岡懋著 「駒沢短大国文」 1971年
『樋口一葉』 塩田良平著 吉川弘文館 1985年
『田村俊子』 瀬戸内晴美著 文芸春秋新社 1961年
「水野仙子氏の作品について」 有島武郎著 『「青踏」の女たち』 1986年
「百合子と読者」 吉田司雄著 「国文学解釈と鑑賞」71(4) 2006年
『林芙美子の昭和』 川本三郎著 新書館 2003年
「文壇挽歌物語:曾野綾子と有吉佐和子の活躍」 大村彦次郎著 「ちくま」357 2000年
『林京子--人と文学 : "見えない恐怖"の語り部として』 渡邊澄子著 長崎新聞社 2005年
『ジェンダーで読む愛・性・家族』 岩淵宏子, 長谷川啓編 東京堂出版 2006年
「家族という物語--柳美里『フルハウス』から『家族シネマ』まで」 趙允珠著 「文藝と批評」11(2) 2010年