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図書館TA (Cuter) によるイベント開催記録: 読書会

2014年から現在までに開催したイベントを記録しまとめたものです。

読書会イベントが始まるまで

はじまりは2015年。伊都キャンパスにて活動していた文系Cuter3人は、読書会の開催を熱望していました。
当時は文系学部がまだ移転してきていなかったため、伊都キャンパスの文系人口は極めて少なく、読書会をする土壌が育っていませんでした。

伊都キャンパスの大多数を占めるのは、基幹教育を受けている学部1年生と工学 / 理学系の学生たち。
そこでCuterたちが注目したのが、『九大100冊』でした。

2009年に選定された『九大100冊』は、学生に「もっと読書をしてほしい」という想いを持った各学部の教授たちが選んだ、古典を中心とした読書リストです。
文学が多めのセレクトですが、古今東西の名作が揃っています。
これを元に、読書の魅力や楽しさを伝え、本を共に読むという行為に参加する最初のきっかけとして、できるだけ多くの学生に経験してもらうことを目的として、開催がスタートしました。

特筆すべき点は、各回とも協力教員として、先生方がナビゲーター役を務めて下さったことです。
企画をレクチャーとグループディスカッションにすることで、勉強も意見交換もできる場所にしました。

うわさのゆるふわ読書会 九大100冊 ―Classic Books Library Cafe―

【読書会とは?】
読書は、⼀⼈だけでおこなう作業とは限りません。同じ本を読んだ⼈同⼠で感想を共有し、あるトピックに関して議論をし、知⾒を深めていく、そのような場を「読書会」といいます。読書の習慣のない⼈も読書会に参加することで読書の⾯⽩さやコツに気づいたりできます。⼤学の「読書会」は、教養本から専⾨書まで様々な本を扱います。ぜひ、在学中に読書会への参加や企画をしてみては!


まずは「読書会」を上記のように定義し、九大100冊の中から、ナビゲーター役の先生と相談しながら課題図書を選びました。
そしてそれぞれの課題図書の魅力を紹介したポスターを作り、広報ポスターと一緒に掲示しました。

第1回 魯迅『阿Q正伝』2015.11.4
 鏑木政彦先生(地球社会)

第2回 トマス・マン『トニオ・クレーゲル』2016.1.13
 福元圭太先生(言語文化)

第3回 ソポクレス『オイディプス王』2017.2.24
 浜本裕美先生(言語文化)
 .※蜷川幸雄演出「オイディプス王:アテネ公演」DVD(図書館所蔵)も併せて上映。

九大101冊読書会

九大100冊に、いま学生に読んでもらいたい図書を新たに加えるなら?

伊都キャンパス(2017年当時)の先生方にそんな1冊を募集したところ、多くの推薦をいただくことができました。
そこで集まった図書を題材に、推薦してくださった先生を囲んで「九大101冊読書会」を新たに始めることにしました。特に理系の回では、実験も併せて行うという、総合大学の特徴を存分に活かしたユニークな試みも行いました。

第0回 ミル『自由論』 2017.12.20
 ※ プレイベントのためCuterがホストとなり開催

第1回 オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』  2018.1.16
 鬼丸武士先生(地球社会)

第2回 矢原徹一『決断科学のすすめ : 持続可能な未来に向けて、どうすれば社会を変えられるか?』
 2018.4.18
 矢原徹一先生(理)

第3回 木村竜治『流れの科学 : 自然現象からのアプローチ』 2018.5.14
 中島健介先生(理)
 ※流体の実験も併せて実施

第4回 マイケル・ファラデー『ロウソクの科学』 2018.11.8
 金子賢治先生(工)
 ※ロウソクの実験も併せて実施

第5回 ジョセフ・コンラッド『闇の奥』 2018.11.27
 太田好信先生(地球社会)
 ※『地獄の黙示録』上映会を読書会に先立って実施   (2018.11.20)

第6回 リチャード・P. ファインマン『光と物質のふしぎな理論 : 私の量子電磁力学』 2018.12.18
 原田恒司先生(基幹教育)

名著への扉を開く会

ページ数が多い、背景が複雑で難しそう、ネットの解説は見たから一旦満足・・・・。
読みたかったけれど様々な理由で、原著にまで目を通すことがなかった名著はきっと多いでしょう。
そんな「読んでみたいけど、ちょっと敷居が高い」名著に誘う読書会を開催しています。

・【第24回Cuter Café】エドワード・W・サイード『オリエンタリズム』 2022.2.22