医中誌において、シソーラスブラウザを使うと良い、大きなメリットが2つあります。
①検索もれをふせぐ
例えば「果実」で考えてみます。著者によって「果実」の表現は「フルーツ」だったり「果物」だったり様々です。
統制語「果実」で検索すると、「フルーツ」や「果物」など果実の同義語・類義語を使用している文献も、「果実」をキーワードとしてデータに付与されているので、一緒に検索されます。統制語検索は表現の違いによる検索漏れをふせぐことができるんです。
ちなみに統制語には「シソーラス用語」の他に「医中誌フリーキーワード」というものがあります。
これはシソーラスのように階層化はしていませんが、重要な概念として索引付けするため登録、管理された用語です。

②ノイズを減らす
ノイズとは不要な検索結果のことです。どんな時にノイズが生じるでしょうか。
例えば、新生児ICUの同義語「nicu」を検索してみます。するともちろん目的の「nicu」もヒットしましたが、目的とは関係の無い「〇〇nicu〇〇」もヒットしてしまいました。ここで、シソーラス語「新生児ICU」だけで検索すると、目的の概念の文献のみがヒットします。

その他、シソーラス参照を使うメリットとして
・ 統制語と副標目を組み合わせて精密な検索をする(応用編にて解説)、
・ 階層を辿って、より検索目的に近い検索語を見つける(階層表示にて解説)
などもあります。
シソーラスブラウザでは、「医学用語シソーラス」に登録されたキーワードの詳細を確認できます。
医学用語シソーラスとは、医学中央雑誌刊行会によって作成された、医学・歯学・薬学・看護学・獣医学・公衆衛生学等の分野で使われている用語を体系的に関連付けたキーワード集のことで、医中誌データベースの索引および検索に使用されています!