HTMLやCSSの文法に関わる特殊記号をページ上に表示させるには、代替テキストを利用しなければなりません。
「<p>」を文字列として画面に表示するとき、これをそのままhtmlに記述すればタグとして認識されてしまいます。
この場合htmlに特殊文字の文字コードを記述して反映させなければなりません。
例えば、「<」は「<」、「>」は「>」、スペースは「 」で表現します。
なので「<p>」を表示する場合は、「<p>」のように記述する必要があります。
その他の特殊文字も特殊文字コード表を参考に記述しましょう。
次はCSSの基本文法を覚えていきましょう。このルールを守らないと正しくCSSがWebページに反映されません。基本的にはCSSの記述場所で示した①または②の場合を例に書いていきます。
例えば上図を見てみましょう。CSSは基本的にセレクタ、プロパティ、値から構成されます。セレクタは「どの部分を装飾するか」を指定します。h1タグなら見出しを装飾しますし、pタグなら基本的なテキストが装飾されます。プロパティは「何を変化させるのか」、値は「どのように変化させるのか」を指定します。背景色を黒色にしたい時はbackground:black、文字色を白色にするならcolor:white、文字配置を中央揃えに変更したい時はtext-align:centerのように記述します。プロパティと値はコロン「:」で挟み、複数のプロパティを並べる時はセミコロン「;」で繋いでください。では実際に出力してみましょう。ちなみに、HTMLのコメントアウトは「<!-- コメント -->」でしたが、CSSは「/* コメント */」で記述しましょう。
<head> <style type="text/css"> h1 { background:black;color:white;text-align:center; } /* h1の装飾 */ h3 { color:white;font-weight:bold;text-align:center;background:linear-gradient(to right, red, orange, yellow, green, blue, purple); } /* h3の装飾 */ </style> </head> <body> <h1>反転したテキストはこんな感じで出力されます。</h1> <h3>ゆっくりしていってね!!</h3> </body>
どうでしょうか。構造は単純ですね?必要なのはセレクタとプロパティと値のみです。一方で、みなさんが普段目にしているWebページのデザインがCSSを基本に作られていることを考えると、プロパティの種類が豊富であることも予想できるでしょう。適切なプロパティを選択して、思い思いのデザインを作ってみてくださいね。
よく使うプロパティは後ろに載せているWebページや書籍を参考にしてみてください。
さて、セレクタにはh1タグやpタグがあるわけですが、さまざまなスタイルを文章の中で同時に使用する時、一つのセレクタに複数種類の異なるCSSを適用する必要がありますね?そんな時に使用できるのがHTMLの「id属性」と「class属性」です。
id属性は
【CSS】
#type1 {font-size: 20px; color: red}
【HTML】
<p id="type1">ほげほげほげほげ</p>
のようにCSS内で頭にシャープ(#)をつけて使用します。
class属性は
【CSS】
.type2 {font-size: 24px; color: blue}
【HTML】
<p class="type2">ほにゃほにゃほにゃ</p>
のようにCSS内で頭にドット(.)をつけて使用します。
このように、id属性とclass属性を用いることでpという一つのタグに異なるCSSを適用することが可能となります。
ただし、id属性とclass属性にはもちろん違いがあり、複数のidを一つの要素で使用することはできないため、複数のスタイルを使い分けたい時は異なる名前のclass属性を使用しましょう。
<head> <style type="text/css"> .design-bold {font-size: 24px; font-weight: 800; color: #556b2f;} .design-center {font-style: italic; text-align: center;} </style> </head> <body> <p class="design-bold>スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテはスリランカの首都である。</p> <h4 class="design-center">最も面積が小さい都道府県は香川県である。</h4> </body>
スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテはスリランカの首都である。
さらに、<p>タグのようなひとつの文章だけでなく、特定の範囲全体にid/class属性で指定したCSSのスタイルを適用したい時は<div>タグを使うことで文書の中をブロック分けし、スタイルを適用することができます(ブロック要素)。また文中の特定の文字列だけスタイルを変更したい、といった細かい範囲のスタイル適用は前後に改行が入らない<span>タグを使用しましょう(インライン要素)。中間の性質を持つインラインブロック要素もあります。
<head> <style type="text/css"> .text-citation {font-size: 18px; font-style: italic; color: #333631;} .text-reference {font-size: 16px; font-weight: 800; text-align: right; color: #333631;} </style> </head> <body> <div class="text-citation"> <p>ある日の暮方の事である。 一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。 <span style="color: #19448e">広い門の下には、この男のほかに<strong>誰もいない。</strong></span> ただ、所々丹塗の剥はげた、大きな円柱に、蟋蟀が一匹とまっている。 羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみをする市女笠や揉烏帽子が、もう二三人はありそうなものである。 それが、この男のほかには誰もいない。</p> </div> <p class="text-reference">ーー芥川龍之介『羅生門』</p> </body>
ある日の暮方の事である。 一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。 広い門の下には、この男のほかに誰もいない。 ただ、所々丹塗の剥はげた、大きな円柱に、蟋蟀が一匹とまっている。 羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみをする市女笠や揉烏帽子が、もう二三人はありそうなものである。 それが、この男のほかには誰もいない。
ーー芥川龍之介『羅生門』