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★DNAって何だろう?: グリフィスの実験

皆さん,一度は耳にしたことがあるであろうDNAという言葉.DNAってどんなもの?DNAっていつ見つかったの?DNAって何で大事なの?そんな素朴な疑問に答えるガイドです.

フレデリック・グリフィス(1879-1941)

イギリス出身の医師,遺伝学者.

ハツカネズミを用いて,形質転換を発見し,分子生物学の基礎を築いた.

このグリフィスの発見が後にDNAとは何かということを解明する重要な手がかりになりました.

遺伝子の正体とは?

まずは,奇妙な現象を発見したグリフィスの実験をご紹介します.

この実験が行われたのは1928年.第1次世界大戦と第2次世界大戦の間ぐらいですね.

グリフィスは肺炎双球菌というものに注目していました.

これにはS型とR型と二種類があり,S型は病原性ありR型は病原性なしという性質があります.

 

グリフィスはまず,S型菌とR型菌をともに加熱して,それをマウスに注射してみました.

加熱することで病原体は死んでしまうので,当然両方とも病気は発症しません.

赤を病原性あり,青をなしとすると以下の図のようになります.

次に,S型菌を加熱して殺した後,生きてるR型菌と混ぜると,なんと病気が発症し,細胞からは生きているS型菌が発見されたのです!

グリフィスはこの奇妙な現象を解き明かすことなく世を去ります.

彼の死後,この現象を解明したのが,ロックフェラー研究所にいたオズワルド・エイブリーでした.

 

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上土井 宏太
連絡先:
本ガイドは図書館学習サポーターとして勤務した際に作成したものです。

勤務期間 :2013年4月~2015年3月
当時の身分:大学院生(修士課程)
当時の所属:九州大学大学院工学府化学システム工学専攻
分野: A12_工学府