1962年、DNAの構造を解明したとしてワトソン・クリック・ウィルキンズの3氏にノーベル化学賞が授与されました。
ワトソンとクリックはDNAの構造を解明した論文を書いた名高い科学者です。
先ほどの答えですが,ワトソンとクリックはAとT,CとGの量が等しいことについて,AとT,CとGは互いに対になっているのだ,と解釈しました.
これなら確かにAとT,CとGの量は等しくなります.聞いてしまえば「なーんだ,そんなことなら自分にも分かるよ」と思うかもしれませんが,これが世紀の大発見だったのです.
一方、ウィルキンズという名前を聞いたことがある人は少ないと思います。
彼は、ワトソンとクリックが成果を出す上で重要なデータを提供しました。
しかし、そのデータはウィルキンズの元で研究をしていたロザリンド・フランクリンという女性科学者が出したものでした。
彼らの間には壮絶なドラマ(歴史に残る科学者でもそんな人間らしい一面があるんだなーと感じることができます)があるのですが、それは置いておくとして(詳しく知りたい人は後ほど紹介する参考文献をどうぞ!)、ここでは彼らが書いた本について左のボックスで紹介します.
最後に,彼らが書いた論文について少し触れたいと思います.
彼らが論文を書いたのが1953年.Natureという雑誌に投稿したのですが,
なんとたったの2ページ!( ̄0 ̄;)
この2ページの論文が20世紀最高の論文と言われることになったのです.ちなみにここから見ることができます.
引用数は9251.60年で約10000回.1年に150回以上の驚異的な引用回数です.
余談ですが,京都大学の山中教授が書いたiPS細胞を発見し,Cellという雑誌に投稿した論文の引用回数は9209.
山中教授の論文が発表されたのが2006年ですから,8年で9000回超。1年間に実に1000回を超える引用回数です.
iPS細胞がいかに画期的で,多くの研究者が研究しているかわかる数字です.
後に,21世紀最高の論文はShinya Yamanakaが書いたあの論文だ!と言われる日が来るかもしれません.