陸上だけではないんです‼ 火山のほとんどは海底にある海底火山です。海の中は水圧がかかっているので噴火はあまり大きくないようです。マグマが海水に急冷されて山体がどんどん上に成長していくとやがて海面に顔を出します。
最近話題の西ノ島や伊豆半島の南にある明神礁などがそうです。
Google Earthを眺めてみてください。海洋底にはとんがりコーンみたいな高まりが無数に存在していますよ。Google Earthは海底地形も詳細に描かれているので最近は論文でも多用されています。
Google map
あんな熱いお湯はどのようにしてできるのでしょうか??
日本は地震大国でもあり火山大国でもあります。火山はプレートという地球表面を覆っている岩盤が日本列島の下に潜り込むことで出来ます。次の図を見てくださいな‼
https://scienceportal.jst.go.jp/clip/20160708_01.html ※現在はリンク切れ
この絵は東北地方のあたりをスパッと切った断面図と思ってください。プレート(右の折れ曲がった茶色い部分)が沈み込むとマントルが溶けていることを示しています。これは水がマントルに付加することで本来マントルが溶ける温度よりも低い温度でマントルが溶けます(部分溶融と言います)。そうして溶けたマントル(=マグマ)がズンズンズンズン昇っていって、ドカンっと噴火するわけです。
ちなみに、左のちょっと薄い茶色で塗ってあるプレートは先ほどの茶色のプレートが沈み込むと、一緒に引きずり込まれてしまいます。いずれは元に形に戻ろうとしてその歪に耐え切れなくなったプレートがパチンっとはねたり、バキっと割れたりして地震が起こります。なので火山と地震は親戚みたいなものです。
とまぁ少し話が難しくなってしまったけど、要するに火山あるところに温泉ありという感じです。
温泉はもともと雨水や河川水などが地面の下に浸み込んだものです。「天水」と言いますが、天水は何らかに温められなきゃ熱くなりません。その正体がマグマということです。火山では比較的足下までマグマが上がってきていますから(といっても数km~数十kmは下ですが)、天水は容易に加熱されるのは予想できるでしょう。このようにマグマによって温められてできた温泉を火山性温泉と呼びます。
その証拠が次の図です。
▲で示した火山の分布と●で示した温泉の分布はそれなりに一致してると思いませんか??
ただ、この図からは火山がないところにも温泉(○)があることがわかりますね。火の気がないのになんで温泉ができるのか不思議に思うかもしれません。実は地温勾配が効いています。地下は100m深くなるとおよそ3°C上昇します。なので地下3000mにある温泉の温度は単純計算で、
泉温 = (3000m ÷ 100m) × 3°C
= 90°C
となります。このくらいの温度あれば温泉が湧いて、かけ流してる間にちょっと冷めていいくらいの水温になりそうですね。
このような温泉のタイプを非火山性温泉と呼びます。