僕は海底熱水化学の研究をしていて、温泉はその延長上にあると言えます。要するに水をとって溶けている元素を測定してどうやってできた?? とかどういう経路を通ってきたのか?? ということを解明したいと思っています。
それに関連して地熱発電は特に興味があって、就職もそれ関係にしぼって行っています。
いかがでしたでしょうか!? 何気なく入ってきた温泉もちょっと視点を変えると楽しいかな~と思います。このGuideがそのキッカケになってくれたら嬉しいです(^^)♫
すこし話を広げると、火山があれば温泉があって、温泉があれば地熱発電もあります。温泉から出る水蒸気の力を借りて発電しようとしているわけです。福島原発事故以降、このような再生可能エネルギーの重要性が見直されています(というかそうなるべきと思います)。
〇で示した火山と☐で示した地熱発電所はおおよそ一致しているのがわかります。(http://www.imart.co.jp/) ※現在はリンク切れ
あとは、温泉のできかたで話したような原理は何も陸上に限ったことではなくて、深い海の底でも見られます。海底熱水と呼ばれますが、これはおそろしいほどに水圧がかかっているんで水温は400°C近くにもなります。温度が高い分、かなりの量の物質を溶かしますから、3°Cくらいの海水に一気に冷やされるとたちまち沈殿ができて海の底にたまります。そこには多くの種類の金属がたくさん含まれています。資源があんまりない日本にしてみたら、これを利用しない手はないわけです。次回は海底熱水についてGuideを書いてみようと思います。
海底に噴き出すブラックスモーカー。煙突状の構造物もまた硫化物などの沈殿である(JAMSTEC HPより)。