本の上の部分に書いているのは、読んでみての個人的な感想をメインとした紹介文となっています。そのため、あらすじなどの紹介がないものもあります。
あらすじ、内容などの紹介については本の横の方に併記していますので、そちらの方を読んでいただけると幸いです。
こんな医師になりたい…これだけのことを言える医師になりたいと憧れた第一巻。
なくしたくない理想とさけては通れない現実の間を突かれた第二巻。
今の自分の在りようや、目指してるものこれでいいのか?というより、これだけでいいのかな?と思わされ続けている第三巻。
今の自分の学年と重なったこともあり、入り込んで気持ちが近づいた前日談…。
この小説の言葉はまっすぐだからか、哀しみもしっているからか心に沁みてきます。
「良い医者」にはなりたい。だが何をもって「良い医者」とするのか。これは我が脳中に蟠踞する至上の難題である。と主人公栗原一止は言います。
当然ですが良い医者とは相手や状況、その時の気持ちによって変わっていくものだと思っています。
一人の医者がいれば、ひとつの型があればいいものではありません。
医学部以外の友達に「どんな医者に診てもらいたいか」と聞いて回った時も、出てきた答えは様々でした。
中には自分にとっては驚きのなかなか辛辣な答えもありました。
皆さんはどんな医師に診てもらいたいですか?治る病気、治らず付き合わなければいけない病気、最期の時…それぞれ違ってくるかもしれません…。
また、大切な人をどんな医師に診てもらいたいですか?
読者の目に主人公の栗原先生や、二巻、三巻と増えていく進藤先生、小幡先生などはどう映るのでしょうか?
ぜひ聞いてみたく、また皆さんに知ってみてもらいたい、話してみてもらいたい物語です。
自分が好きな一冊はこれだ!自分の人生を変えた、考えさせられた一冊はこれだ!と挙げる人も多い一冊です。
夜と霧…タイトルの通り、静かな書の中で語られていくのは強制収容所でのありのままの日々。
飢えや別離、死が横たわるその生活を通して見えてきたのが、人間とは何か、生きるとは何なのかということなのは、どこか残酷なようにも思えます…。
「なぜ生きるのかを知っている者は、どのように生きることにも耐える」
ニーチェの言葉もなぞりながら、その言葉の的確さや重みに近づいていきます。
中学の頃に読んだということもあり、記憶もおぼろげだったり、どこまで汲み取れていたのかわからないところもありますが、10年近く経ってもふと振り返るだけの重みと深みのある一冊です。
同じく医学部を目指していた友達から借りた読んだ思い出深い一冊です。
エリートコースを外れ、ひねくれ、上司にかみつくところも含め青臭さの漂う医生、登。どんなに辛くとも誰かが診なくてはならない辛い現実を目の前にし、それでも熱意を脈打たせ続けられる師、赤ひげとの毎日は考えさせられ、また赤ひげに憧れに似たものも抱きました。
時代は違えど、相手にしているのはいつだって人であり、取り巻くものは変わっても肝心なことは変わらないように思います。
ふと手に取って読んでみてもらいたい一冊です。