新たな進展が生まれた背景は陶器の年代測定が難しいからです。
陶器は無機物です。有機物ではないから、炭素の放射同位素もない、崩壊と半衰期もないです。そのため、陶器は理化学的に精確な年代測定は難しいです。
では、『Nature』に載せられた論文の研究者たちはどうやって陶器にC-14年代測定法を使ったのでしょうか。
冬に土鍋などを愛用している人は少なくないでしょう。その温もりにひたる人は私だけではないと思っています。しかし、私の経験上ではよく使うと、やはりコゲなどが残ります。
昔の人だって、今と同じです!
つまり、研究者たちは陶器にある食物残存を使い、年代測定をすることができたのです。(←答え)
陶器はよく貯蔵具や煮沸具として使われていました。
研究者は残された食物やコゲなどにある脂質を放射線炭素で測定しました。
時代が確定している道路と一緒に出土した陶器を使い、測定を行いました。
陶器から確定できた時間幅は道路が使用された時代と一致しました。統計的な誤差は10年前後である可能性が高いです。したがって、食物残存からC-14を使って年代を測定する方法は有効であることが証明できました。
それだけではなく、この方法から他のこともわかります。例えば、この技術を用いて、
人類はいつから豆を食べ始めたか、お米を食べ始めたか、豚肉を食べ始めたのかもわかります。