九州大学法学部の教員が新入生におすすめする本2025: や・ら・わ

この本を読めば、大学と高校までの学び方の違いや大学生活の過ごし方、時間管理や勉強法、そして大学で身に着けた能力を社会に出てどのように活用するか等について、具体的にイメージできると思います。教員と学生の対話形式で進むので読みやすく、また、たくさんの情報が詰まっているので、読み返すたびに新しい発見があると思います。

沖縄の現代史を背景に、若者たちの戦いと友情を描く。「英雄」とは何かを問いかける作品で、この点で政治思想史とも関連しています。

韓国の光州民主化運動を背景にした作品。キーワードは「暴力」と「抵抗」、残された人々の「記憶」。これらもまた政治思想史のテーマです。

日本の（政治）思想史に関する、読みやすくわかりやすい一冊。短い章で構成されて、毎日一節ずつ読んでも楽しめます。

好きな本です。はじめて手にとったのは父のおすすめがきっかけだったと思います。

本書は、戦後すぐに没した本学教授（明33ー昭24）の未公刊だった学位論文を、やはり本学の日本法制史講座担当者であった和仁かや教授が編纂し出版したものである。江戸時代に発達した債権法・担保法は精微複雑で、史料を読んでも容易に理解し難いが、そこを金田は実に平明に解き明かし、体系化している。現代実定法が恐ろしく出来る人でなければ、こんな平明な説明は出来ない。
　また彼は、民事のみならず刑事にも強かった。そのことは、例えば、本書所収の「徳川時代の他人の行為に対する責任制」で、罰金と損害賠償とのあわいに鋭く切り込んで、幕府法制の変遷を描いたところから知られる。
　欧米近代の法学が出来ることと、日本前近代の史料をよく読めることとは、相反する能力であるかの如くに考える向きもあるが、この本を読むと、むしろそれは逆ではないかと思わざるを得ない。

「前近代」に於ける「家」の「自律」であるとか、西欧社会に於ける「公」と「私」との関係であるとか、それが「近代」にどう変ってきたか、などと云う、法学・政治学の勉強をしていると必ず登場する概念とその時代的変遷とについて、古典古代から現在に至る通史を試みたもの。
　旧い文献であり、当然ながら異論も幾らも出されている。しかしそれでも、現代に於ける緒論の前提として、この本の内容を押さえておくと、後々の勉強で見通しがきくようになる。それゆえ特に1，2年生に薦めたい。