日本語で外来語を表記する際は、基本的に発音をそのまま借りてきて表記します。例えば、「Service」ならばカタカナで「サービス」と表記されます。
一方、ハングルでは「서비스」と表記し、「ソビス」と発音します。つまり、ハングルにおいても外来語はその発音を借りてきて表記しています。
ただし、微妙に発音が異なることもあり、日本語の発音では通じないこともあります。
例えば韓国で「ホットコーヒー」と注文しても、店員さんには伝わりません。なぜなら、ホットコーヒーの「Hot」はハングルでは「ハット」に近い発音になるからです。
これまで、ハングルの仕組みや単語について見てきました。ここでは、ハングルの文の構造を見てみましょう。さっそく、次の文を見て下さい。
・저는 대학에서 화학을 연구하고 있습니다.
この文章で前ページでお話ししたハングルの漢字語を漢字表記になおすと以下のようになります。また、この文の頭の「저」(「チョ」と発音します。)は「私」の意味にあたります。
・저(私)는 大学에서 化学을 研究하고 있습니다.
漢字表記にすると、なんとなく文章の意味が分かるのではないでしょうか。
そして、ここで注目したいのが「는」「에서」「을」の部分です。これらはそれぞれ「ヌン」「エソ」「ウル」と発音して「~は」「~で」「~を」を意味する助詞にあたります。
日本語にも「てにをは」といわれるように助詞が存在しますが、実は韓国語にも同じように助詞が存在するのです。
上の例文で、助詞にあたる部分を日本語に翻訳すると以下のようになります。
・저(私)は 大学で 化学を 研究하고 있습니다.
もうお分かりだと思いますが、ハングルの文の構造は日本語と同じ、「SOV型」になっているのです。ここでは、最後の「研究하고 있습니다.」が「研究しています」という意味で、述語にあたります。
以上のように、ハングルの文章は「主語+目的語+述語」の「SOV型」で、助詞が存在するという日本語の文章と非常によく似た構造を持っています。