本章においては九大生が携わるボランティア活動を紹介した上、どんなことが得られたについて本人の体験談もシェアしたいと思います。
まずは私が参加したボランティア活動を紹介します。2016年7月30日、九州大学芸工図書館の職員とCuter計4人で海の中道海浜公園で草刈ボランティア活動に参加して参りました!最初はガイドを作成するため、ボランティア活動に参加する際の注意事項に関する情報を収集しようと思いましたが、実際に参加していろいろなことが経験できて楽しかったです。
スケジュール:
9:00 芸工図書館の参加者全員が大橋駅に集合しました。
10:00 海の中道海浜公園に到着後、光と風の広場でボランティア活動の主催者及びほかの参加者と合流し、作業の説明を受けました。
10:10 環境共生の森へ移動し、軍手、鎌などの園芸道具を配ってもらって、植えられた樹木付近に生えている雑草を刈る作業を行いました。
10:50 休憩 (冷たい麦茶をいただきました。)
11:10 休憩終了後、先ほどとは別の場所で草刈を行いました。
11:50 作業終了、その後で今後の活動方針についての説明を受けました。
12:00 ボランティア活動の参加者たちは解散しました。
13:00 芸工図書館の参加者全員は一緒に大橋に戻りました。
ボランティア活動自体は約2時間かかりました。短い時間ですが、勉強になることがたくさんありました。
1) 天候情報の収集
ボランティア活動、特に 室外で行う活動 にはいろいろなことに注意する必要があります。当日の天候情報を収集し、紫外線対策、雨対策などを予めしておかないと、天候変化により、遅刻、ケガなどの状況が起きたら逆に迷惑にかかりますので、活動にかかるさまざまな状況を想定して、現場に行く前に万全な準備をするのは基本中の基本です。
今回の例:草刈などの室外作業には紫外線対策と熱中症対策を十分にとる必要があります。帽子(図8)、ドリンク(図9)を各自で用意して現場に持参すること。現場で用意してくれる場合もありますが、それが確認できない場合は、自分で準備しましょう。
図8:紫外線対策
図9:参加者によるドリングの用意
2) 初心者として業務内容の把握
草刈は簡単で誰でも気楽にできると思われるかもしれませんが、活動開始後のそれぞれの進度を見ると差が一目瞭然でした。何回も参加した人はおしゃべりしながら草刈をしていましたが、素人たちより明らかに速いスピードでした(図10)。様々なボランティア活動に参加していろいろな経験を積むことに、今後のボランティア活動や日常生活に必要な作業にもに非常に有利だと思います。
今回の例:事前に活動担当者に注意すべきことを聞いておいたり、経験者のやり方を真似したりなどして、効率を向上させることができます。
図10:活動の様子
3) 体調管理
ボランティア活動にとってやる気はもちろん一番重要ですが、ボランティアの送り手自身が倒れたら何にもできなくなるため、作業を持続的に進めることにはきちんとした体調管理が求められます。「私が元気だから大丈夫だ」みたいな 思い込みで頑張りすぎることは避けましょう。まずは自分の体調を十分に注意し、実際の状況によって進度を調整するのは大切です。
今回の例:作業中断して、一旦涼しいところで体を休んだり水分補給をしたりことで疲れをとってから作業を再開すること(図11)。
図11:休憩時間
4) 今後の活動参加に向けて
一部のボランティア活動は持続的な作業が必要ですので、毎回新しいメンバーを募集するだけでなく、今のメンバーに今後の参加の呼びかけをします。参加者にとっては、複数回の活動に参加することで、持続的に社会に貢献できますし、同じ参加者同士とのきずなを深めることが可能です。
今回の例:海の中道海浜公園が広いので、ただ一回の草刈ボランティア活動では足りず、公園は毎月の定期ボランティアを募集しています(図12)。毎回のボランティア活動の作業活動が終わってから、スタッフが今後の活動方針について説明を行います。ボランティア活動なので、長期にわたった参加でも給料は出ませんが、その代わりに園内用のポイントを付与します。参加者がポイントをもらうと家族、友人と一緒に公園に遊びに行く時に使えます。また、持続的な活動による成果も見えますね。
図12:次回参加者の募集
今回の草刈ボランティアは活動期間が短いですが、典型的な屋外の環境整備活動です。今回のような活動に参加してどんなことが得られたのでしょうか?都市部の子供は普段、農作業に関わることが少なく、中学校時代はある程度の野外活動がありますが、大学に入ってから室外作業のチャンスはさらに少なくなります。定期的に室外のボランテイア活動に参加し、友人と一緒に汗を流したり体を動かしたり健康に良く、長い時間の室内作業で溜まったストレスの解消にもなりうるのではないでしょうか。さらに、取得したいろいろなコツが、今後のキャンプなどの娯楽活動を含めた室外作業に役立つかもしれません。次は頭と体の両方を使う参画型プロジェクトのようなボランティア活動を紹介します。