ここまで読んでくださり、ありがとうございます。ここまで私の研究内容を紹介してきましたが、実際の卒論はどんな構成だったのか、実際の目次を以下に示します。
卒論構成
1. 略号
アルファベット等の略式記号の説明。
2. 要旨
卒論全体の要旨。研究背景、方法、結果、考察等(1000字程度)。
3. 緒言
要旨の研究背景部分の詳しい説明。専門外の人にも理解出来るよう、卒論読解に必要な知識を、参考文献を示しながら記述した。
4. 実験材料・試薬
実験に用いた生物種・株名、試薬名、培地の組成を社名や使用濃度まで記載した。
5. 方法
実際に行った実験の条件を正確に記述した。実際の研究の流れに沿って大項目と小項目に分け、反応時間や試薬の濃度等の記述形式は揃えた。
6. 結果
実験結果を方法で示した順序に沿って記載した。図には番号を振り、説明も加えた。「なぜその実験をやったのか」が分かるように多少の考察を書き加えた。
7. 考察
実験の結果から考えられ得る事を考察として書きいれた。突拍子もない飛躍した考察をしないよう、慎重に議論を重ねて、客観的に推測できることをできるだけ記述した(1500字程度)。
8. 参考文献
参考にした文献(主に英文学術論文)をすべての共著者、発行年、タイトル、雑誌名・巻号が分かるよう箇条書きにした。記述形式として”The Journal of Biological Chemistry”を参考にした。
※Mendeleyでは指定した文献を指定した引用形式でWordファイルに挿入することができ、自動でリストを作成してくれます。
どの研究室に所属しても同様の形式で卒論を執筆することになると思います。必要に応じて謝辞も加えます。卒論は1年間という短い期間で研究活動を一通り知る良い機会ですが、1年間では思ったような結果が出ないと思います。
私も前任者のいない研究テーマだったため、細胞の培養方法から試行錯誤を繰り返しました。実験の時間よりも論文を読んだり実験結果の考察に取り組む時間が非常に長かったです。今となってはその時の経験があったからこそ現在の思考力と集中力が身についたのだと実感しています。
卒業研究で得た経験は大学院生、そして社会人になった時にきっと役に立ちます。みなさんが自身にとってベストな研究テーマを出会うことを願っています。私はいつでも応援しています。