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私の卒論ができるまで: 火ノ口史野(九州大学共創学部・2023年卒): おまけ

九州大学の図書館でティーチングアシスタントとして働く院生が学部時代に卒業論文にどのように取り組んだか紹介します。

目次

初めに

  • 私の卒論シリーズ
  • 今回の先輩は火ノ口史野さん

 

できるまでの道のり

  • 卒論の内容と長さ
  • 最終提出までのスケジュール
  • ここがポイント

 

Q&A

  • 普段の生活との両立
  • 活用したツール

 

終わりに

  • オススメ本
  • 後輩へのメッセージ

 

おまけ

  • 卒論の内容をもっと詳しく

卒論の内容をもっと詳しく

最後に、ここまで読んでいただいた方には、感謝を込めて、特別に私の卒論の構成を載せておきます。
参考になるかもしれないし、参考にならないかもしれませんが、「卒論でこんなことを書くんだ~」というイメージを膨らませる材料になれば幸いです。

私の卒論は以下のような構成になっています。

はじめに

第1章 理論編 ACTから悲嘆はどのように見えるのか

第2章 実践編 故人との絆を柔軟に構築する

第3章 観察編 悲嘆はいかにして理解できるのか

第4章 分析結果と考察編 悲嘆はどのように経験されているのか

第5章 総合考察

結論

第1章では、理論編としてACTの背景理論と哲学の説明をして、その理論を使って悲嘆はどのように理解されるのかを説明しました。既存の心理療法や心理学の理論では、分析しきれない側面があるとして、ACTを悲嘆の分析に使う意義を強調しました。

第2章では、実践編として、実際にACTの技法に焦点を当てて、理論が心理療法にどのように活かされているのかについて、ワークショップショップの経験から論じました。理論だけによる悲嘆の理解だけでなく、実際の介入方法を示すことで、介入と分析の伴うインタビューにどのように活かせるかを論じました。

第3章では、観察編として、質的研究においてACTの背景理論をどのように使うことができるのかについて、具体的な方法を提起し、妥当性を説明しました。

第4章では、実際にインタビューから得られた言語データを分析し、その結果を示しました。機能に焦点を当てて分析をすることで、一見ネガティヴにみえる語りも、ポジティヴな意味を含んでおり、文脈による言葉の理解の必要性を論じました。

第5章では、インタビューから得られた分析結果を基に考察を加えました。臨床実践においてACTをどのように活かすことができるのか、遺族の方の心理状態を中心に論じ、最後に本研究の限界について論じました。