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私の卒論ができるまで: 佐藤由菜(九州大学工学部・2023年卒): おまけ

九州大学の図書館でティーチングアシスタントとして働く院生が学部時代に卒業論文にどのように取り組んだか紹介します。

目次

初めに

  • 私の卒論シリーズ
  • 今回の先輩は佐藤由菜さん

 

できるまでの道のり

  • 卒論の内容と長さ
  • 最終提出までのスケジュール
  • ここがポイント

 

Q&A

  • 普段の生活との両立
  • 活用したツール
  • 研究は就活に役立つのか

 

終わりに

  • オススメ本
  • 後輩へのメッセージ

 

おまけ

  • 卒論の内容をもっと詳しく

このガイドの作成者

Profile Photo
佐藤 由菜
連絡先:
本ガイドは図書館TA(Cuter)として勤務した際に作成したものです。

勤務期間 :2024年4月~
作成時身分:大学院生(修士課程)
作成時所属:九州大学大学院工学府土木工学専攻

卒論の内容をもっと詳しく

私の卒論の内容に興味を持っていただいてありがとうございます。ここでは、私の研究についてもう少し詳しい内容を書いていきたいと思います。私は学部時代、「交通混雑と大気汚染を考慮した都心部及び都心周辺部の駐車料金最適化」というテーマで研究を行いました。大学院でもこのテーマを派生させて研究を続けています。以下、私の卒論の流れです。

 

1.序論:研究の背景、目的、先行研究のレビューと研究の位置づけ、論文の構成

福岡市を対象地域として扱ったので、背景では、市内の渋滞や駐車料金の現状について述べました。また、渋滞対策に関する他の論文を先行研究として引用し、それらの研究と比較した際の新規性や、どういう点で自分の研究が世の中の役に立つのかをレビューと目的に入れ込みました。

2.モデルと駐車料金の最適化:モデル式とそれについての説明、式を解く際に必要な制約条件、駐車料金最適化の流れ

都心部まで訪れる消費者は、予算や時間の制約の下で効用が最大化するように行動を選択します。この行動を数式として表現しました。実際には、各個人の効用を計算することは難しい(人によって持ち合わせている条件がバラバラだから、一様に計算することが出来ない)ので、全員分の効用を集計した社会厚生を最大化する問題を解くことになります。

3.定量分析:分析に用いたデータや採用した値の説明

福岡市の交通量や駐車場利用状況のデータを用いました。また、需要や社会厚生の式に登場するパラメータは、過去の論文から引用しました。

4.都心部および都心周辺部での最適な駐車料金:結果、考察

現在の交通需要・駐車料金とそれに関する説明、最適な駐車料金とその料金に設定した際の交通需要(結果)と、結果から導くことができる考察(なぜこのような結果になったと考えられるか、結果から何を読み取れるか)を記述しました。

5.結論:論文全体の総括、今後の展望

「渋滞を改善する」という目的を達成するために、どのような研究を行ったのか、またそれによって何が新たに明らかにされたのかを書きました。加えて、修士でやりたい内容(研究の発展性)についても触れました。