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はじめてのGIS: 社会・経済

目 次

GISとは

GISがどういったものか,実に簡単に紹介したいと思います。

・土地利用の分析

GISを使って土地利用の変遷について調べてみましょう。

地形と地質

地形と地質の分布を比較して,その関係について考察してみましょう。

社会・経済

国勢調査の結果をもとに,人口の分布とその密度を見てみましょう。

・GISを使うためには?

実際にGISを使うために必要なソフトウェアについて簡単に紹介します。

国勢調査で見る人口分布と人口密度

 みなさん,国勢調査のことを知っていますか?これは日本の人口と世帯の状況を把握することを目的として5年ごとに行われている統計調査です。現在,統計局では国勢調査の結果を町丁目・字レベルでの統計情報を提供しており,GISを用いることで小地域の統計を表示・分析することが可能になっています。このページでは平成22年の国勢調査結果を利用していろいろな分析を行ってみたいと思います。

 はじめてに、人口の分布が地域内でどのようになっているかを見てみたいと思います。


<平成22年度の人口分布>

 この図は町丁目界ごとの人口データを5段階の自然分類(データの変化量が比較的大きいところに閾値を設ける方法)で表示しています。図を見る限り,鉄道の線路沿いに人口が多い地域が分布しており,もっとも人口が多いのは神在付近であることがわかります。

 一方で,地域内の人口が多い=人が密集している,とは限りません。地区の面積が大きければ大きくなれば,そこに含まれる人口が多くなることはある意味当然のことともいえます。例えば,あなたが飲食店のオーナーだとして新たにお店を展開するならば,この地図から単純に人の多い地区の情報を得るよりも,どれだけ人が集まりやすいかといった情報に興味があるはずです。

 
<平成22年度の人口密度分布(人/㎢)>

 こちらは人口ではなく,人口密度(人/㎢)により色分けした図になります。先の図に比べて随分と偏りがでていることが確認できます。人口の多い神在地区でしたが,人の集まり具合でいうとそれほど大きくはないようです。一方で,人口ではそれほど目立ちはしなかった波多江駅周辺はかなり人口密度が高いことがうかがえます。仮にお店を出すとしても人口とその密度だけで決めるわけではないですが、どちらがより出店の時に有益な情報かというのを考えれば,この場合は後者の人口密度の情報ではないでしょうか

 この人口データ以外にも地価や建物,土地区画などの土地条件,道路や駅等の交通の利便性,その他さまざまな情報を重ね合わせることで,どこにお店を出せばより良い売上が期待できるのかが分かるようになるでしょう。