皆さんは例えば、市販の風邪薬のどれが自分に一番効くのか、試してみたことはあるでしょうか
僕はありません。お医者さんに貰いに行っています
でも、同じ症状に対するくすりは、ドラッグストアに行くと、それはもうたくさんの種類が置いてあるので、
自分と相性のいいくすり(=すぐ効く・すぐ治る)や
悪いくすり(=あんまり効かない・むしろ悪化する)というのは、あるような気もします
風邪薬ではほぼありませんが
例えば抗がん剤や、抗てんかん薬の中には、人によって相性の良し悪しがあることが、解っているくすりがあります
そのため、正しく効いてもらうためには、事前に検査し、その患者さんと相性のいいくすりを選ぶか、現状そのくすりしかないなら、量の調整をする必要があります
こういう努力は、患者ごとに適切な薬物投与設計を行う、ということで、「オーダーメイド医療」とも呼ばれ、ここ10年で注目を集めています
つまり
くすりというものは、人によって効き方に違いがあ(るものもあ)る
ということがなんとなく察せられます
くすりは、体内に入ってから、薬効を示したい部分に到達するまで、体の中を巡る必要があります
くすりの体内の動きを「薬物動態」と言いますが、
人の「個性」というのは体内にもあるもので、人が違えばくすりの巡るルートも少し違ってきます
投与経路に従って、薬物動態も微妙に変わってくるので、
結果くすりのゴール(薬が効く)も、人によって違いが出てしまうのです