このページは,医療者ではなく一般の人を対象としていて
「結核検査で,PCRはこんな風に活躍しているんだ〜」と知ってもらうために,
本の一部を簡潔にまとめて作製しています.
そのため,医療者の方で結核について知りたい方は
最寄の図書館で読むか,購入して読む事をお勧めします.
結核を疑った際に結核検査を行う目的として以下の2つがあります.
①診断を確定するため(菌を検出し種類を調べる)
②どの薬が効くか調べるため
結核検査の方法は,
大きく分けて核酸増幅法(PCRなど),塗抹法,分離培養法に分かれます(下の表).
それぞれの検査方法には長所・短所があり,1つの結核検査だけでは不十分です.
従って,上記の目的①②を達成するため,これらの検査法を併用します.
PCR法は,目的①は迅速に達成できますが,目的②は達成できません.
そのため,培養法を行ってどの薬が効くかを調べます.
(薬を入れた培地に結核菌が生えてきたらその薬は効果なし!)
ですが近年,遺伝子を調べただけで薬の効き目がわかる方法の研究が進んでおり,
徐々に実用化されてきています.
今は培養法による薬剤感受性試験が主流ですが,
そのうちPCRなどの検査法で迅速に調べられるようになるかもしれません.
Lib.Guideの参考文献にしたいと思った本が
''医療者のための結核の知識''という本でしたが,
この本は医学図書館に第3版までしかなく,
最新版の第4版はありませんでした.
しかし,参考にするのであれば最新のものにしたい!
という思いで買って貰えないか話してみたら,
なんと,図書館の備品としてわざわざ購入して頂けました.
せっかく買って貰ったのだから,
結核検査におけるPCR法にの利用について
たくさん記載しようと思い,
このページを書くに至りました.