症例問題では検査所見の他に患者の情報が示されています。
必ず読んでください。
問題を解くポイントがたくさん転がっています。
ここでは、
1.止血困難
2.実兄にも同様の症状がある
のふたつのキーワードがポイントになっています。
このふたつから、想像するのは、”血友病”です。
本の中ではもう少し丁寧な説明があるので読んでみてくださいね。
いずれにせよまず大切なのは、
ポイントを探すこと です。
疾患については症例ごとに、毎回丁寧な解説がされています。
今回の症例は 血友病A なのですが、
まで詳しく説明されています。
代表的なものはここで覚えてしまいましょう!
各病気の大まかな所見まで頭に入れば国試は問題ないですよ☆(^_^)/
いよいよ検査データに取り掛かります。
病態の解明には基準値をある程度覚えることが必要です。
数字を見て、基準値より高めなのか、低めなのかわかるようにしましょう。
例外は電解質項目です。
電解質項目は少しの変動でも重篤な症状を引き起こすことがある
ので、細かい数値の暗記が必要です。
本では凝固系検査について詳しくまとめてあります。
これをこの場で覚えてしまわない手はないですね(。-`ω-)
どの病院で検査をした結果でも比較できるように検査値の基準化が進んでいますが、生化学検査に比べて、他の検査についてはまだ進んでいないものも多いです。
これは試薬の種類が原因となっていることが多いです (さすがに試薬メーカーを全国統一できませんからね)。
凝固系、特にPTの値はワーファリンの投薬基準に用いられる値です。
ずっと同じ病院にかかっている患者ばかりではないので、他の病院でも比較できないと困ります。
これを解消するように用いられているのが PT-INR です。
PT値に問題がない場合、PT-INR値は 1.0 です。ドクターはこの結果を見て、ワーファリンの投与量を決定しています。
ちなみに、計算式は・・・
INR=( 患者 PT / 正常 PT )^ ISI
※PT 試薬ごとに国際感受性指標 (International sensitivity index: ISI )が設定されています。1.0~1.4くらいのことが多いですが、1.0に近い試薬が好まれます。
検査技師ではPTというと〇〇秒、という報告が一般的ですが、ドクターはINRで話をされる方のほうが多いです。
一方、基準化が進んでいないのがAPTTで、これは機器、試薬のロットによって基準値が異なってくるものなので気を付けましょう。