さて、この章は大きく、
1.いかにして検査をオーダーするか
2.検体検査のサンプリング
3.基準範囲や臨床判断値の考え方
4.各検査データの読み方
に大きく分けられます。
臨床検査技師として働くつもりであればこの中で一番大切なのは、2.の
検体検査のサンプリング
についての部分だと思います。
なぜなら、検査の値の読み方はみんな知っていても、実際にどのように検査が行われているかは、検査技師にしかわからないからです。
病院で働いているとたまに、あれ?と思うようなデータに出会います。
そのような時、私たちに求められるのはその値にお墨付きを与えることなんです。
本当に病態が悪くて変な値が出たのか、それとも、検査試薬が偽反応を起こしているのか、はたまたそもそものサンプリングの時点でミスがあるのか・・・本当に色んな原因が考えられます。
そのために、いろんな可能性を頭に入れておくことはとっても大切なことだと私は思っています。
ここにはまず、臨床検査のフローチャートが載せられています。
このような流れはきっと、働き始めないとわからないことだと思いますが、これだけの項目が結果に影響を及ぼすことは頭に置いておきましょう。
検査値の生理的変動
食事の影響
サンプリングの注意事項
尿検査の基本事項
尿定性検査値に影響する因子および原因
の表はそれぞれとても大事な内容なので、しっかりと覚えましょう。
国試にも出しやすいところだと思います。
最も注意しなければならないのは、患者の採り間違いです。
時系列を見て、前日と明らかに値が変わっている場合、まずはその項目が一日でそのような変動をする項目かどうか、検討します。
何本か採血が出ている場合、色々な検査や、患者の病態を総合し、採血管に名前がある患者のデータとして違和感がないか、検証します。
血液型の検査歴がある場合、そこから確認したりもします。
とにかく大切なのは、間違った結果を返さないことです。
プロとして、自分が報告する数値に責任を持ちましょう☆