基本的に,
多くの培地は右記と同じ方法で
シャーレに分注できます.
具体的には,
”高圧蒸気滅菌してはいけない”,
”高圧蒸気滅菌後に熱に弱い試料を
分注する必要がある”
・・・などが無い限り
以下の方法で滅菌シャーレに培地を分注し,
寒天培地を作成します.
保存していた培地を電子レンジで溶解後,または,高圧蒸気滅菌後の培地を攪拌後,
軍手を着用した状態で扱える温度になるまで,攪拌しながら室温に置きましょう.
培地を冷ましている間に,滅菌シャーレを分注しやすいように並べます.
培地がある程度冷めたら,軍手を着用し,1つの滅菌シャーレに目分量で15〜20ml分注します.
この時,シャーレの平面の9割が培地で満たされた時に分注を止めると,だいたい20mlです.
上の図(血液寒天の図だけど...)より,もう少し加えたくらい!
シャーレを揺らして残りの1割の穴を埋めましょう.
☆ ワンポイント アドバイス ☆
①培地の入ったガラス容器の口を火炎にくぐらせると,火炎で菌が死滅し,かつ,温度上昇による上昇気流でコンタミしにくくなります.
②分注するときの培地の温度が高ければ高いほど,コンタミの可能性が低下しますが,水蒸気によってシャーレの内側に水滴が付きやすくなります.
③数分間,シャーレの蓋を僅かに開けておくと水蒸気が逃げて仕上がりが良くなります.ただし,培地の上昇気流がなくなるまで開けておくのは空中落下菌が混入する原因になります.
培地が冷めて固まるまで室温で放置する.
培地が固まったら,蓋が下側になるように置いて保存する.