R-CPCとはRevesed Clinico-Pathological Conferenceの略で臨床検査のデータを基に症例の病態を推定することをいいます。
通常の問診⇒身体診察⇒検査という流れとは逆となります。しかし検査値から病態を考えてみることは検査項目の特徴や意義を捉えることができとても勉強になります。
こんなもっともらしいことを言っていますが、実際自分もまだまだです。今回しっかりと勉強して皆さんに教えられたらと思っています。
体内でのO2,CO2分圧の表し方ですが
吸気中では PIO2,PICO2
肺胞内では PAO2,PACO2
動脈内では PaO2,PaCO2
静脈内では PvO2,PvCO2
となります。特に肺胞はA、動脈はaで表すことを間違えないようにしてください。
肺でのO2とCO2のガス交換には、
①外界と肺胞との間のガス交換
②肺胞と血液との間のガス交換の2つのステップがあります。
②肺胞と血液との間のガス交換は
肺拡散能(diffusing capacity of the lung:DL)と
肺胞気・動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)などによって評価されます。
肺拡散能とは肺に取り込まれた酸素が毛細血管へ拡散する能力のことです。
A-aDO2はPAO2(肺胞内酸素分圧)とPaO2(動脈血酸素分圧)との差を表し,肺がどれだけ酸素を取り込む働きがあるかを表します。
A-aDO2=PAO2-PaO2=150-PaCO2/0.8-PaO2という式となります。
動脈血ガス分析は、最終的に動脈血液中にO2,CO2がどの程度含まれているかを調べる検査です。
計測するものは
PaCO2(動脈血二酸化炭素分圧) 正常値 40±5
PaO2(動脈血酸素分圧) 正常値 90±10
*PaCO2,PaO2の単位はTorr(=mmHg)となります。
SaO2 (動脈血酸素飽和度) 正常値 95%以上
A-aDO2 正常値 15以下
pH 正常値 7.4±0.5
HCO3- 正常値 24±2
BE 正常値 0±3 です。
*BEは検査した血液のpHが標準状態pH=7.4に対し不足あるいは余剰の塩基をあらわす。BE>0で血液はアルカリ性で塩基は過剰状態であることを、BE<0で血液は酸性で塩基が不足状態であることを表している。
この正常値もかなり大切となるので嫌がらずに覚えてみて下さい。