まずはヨーグルトが働く現場、「腸」について勉強しましょう!
「腸」というと消化・吸収に働いているというイメージが強いかもしれませんが、
実は体にとってかなり重要な免疫器官でもあります。
その理由は、腸は外界に直接接する器官であり様々な異物に対処しなければならないから。
腸管にある免疫細胞の数は数千億〜1兆個(!!)にも及び、「パイエル板」など他の臓器にはない特殊な免疫の仕組みが備わっています。
近年「腸管免疫」は次々と研究成果が発表されているホットな分野で、
腸内細菌が腸管免疫に作用し、腸管の発達や働きを維持するのに重要な役割を果たしているということが明らかになってきました。
腸内には何百種類、数にして100兆個以上の腸内細菌が住みついており、宿主(ヒト)の細胞数の約10倍存在すると考えられています。
これらの細菌はヒトと平和的な共生関係を築いていることが明らかになっており、
①感染から体を守る、②栄養素を供給する、③免疫反応のバランスを適切に保つ
という大きく分けて3つのありがたい機能を持っているそうです。
しかし、ひとたび腸内細菌のバランスが崩れたり免疫反応に異常が生じると
腸に炎症が起こってしまったり、癌、アレルギー疾患、肥満、糖尿病など様々な疾患に繋がることがあります。
乳酸菌の一部はこれらの疾患の治療や予防に貢献することが解明されており、研究対象として今後さらなる発展が期待されています。