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国際学会体験記(工学府機械工学専攻・柳龍臣): 国際学会の準備

九州大学の図書館でティーチングアシスタントとして働く院生の国際学会での体験を紹介します。

目次

初めに

  • 国際学会体験記シリーズ
  • 今回の先輩は柳龍臣さん

 

国際学会について

  • 国際学会の種類
  • 国際学会に出たきっかけ
  • 国際学会までのスケジュール
  • 必要な費用など

 

国際学会の準備

  • 持ち物
  • 英語力
  • 英語論文・プレゼン作成

 

国際学会での体験

  • 学会の流れ
  • 国際学会に参加する意義

 

小話

  • 本を読もう
  • ぼっち国際学会
  • ご飯など
  • 国際情勢の影響

 

終わりに

  • オススメ本
  • おすすめガイド
  • 後輩へのメッセージ
  • 学会発表内容をもっと詳しく

持ち物

国際学会参加の基本的な持ち物

国際学会に参加する際には、以下の持ち物を準備しておくと良いでしょう。

  • パスポート(有効期限が十分にあることを確認、有効期限次第では入国できません、最低でも6ヶ月は有効期限が残ってないといけない場合が多いです。)
  • スマートフォン(現地で利用できるSIMカードやWi-Fi環境を事前に確認)
  • 現金(現地通貨で少額を用意)
  • クレジットカード(海外で利用可能なもの、予備も含めて複数枚)
  • 着替え(天候や滞在日数に応じて準備)
  • 雨具(折りたたみ傘やレインコートなど)

その他の注意事項

  • ビザの確認
    国によってはビザが必要な場合があるため、渡航前に必ず確認しておきましょう。

  • 海外旅行保険への加入
    万が一、海外で怪我や病気をした場合、高額な医療費を請求されることがあります。数百万円単位の請求が発生するケースもあるため、海外旅行保険に加入しておくことを強くおすすめします。保険があれば安心して学会や現地での活動に集中できます。

  • UberやGrabなど配車アプリのクレジットカード設定

アプリやクレジットカードの設定において電話番号が必要な場合があります。SMS認証にしようとしても海外用のSIMに変えていた場合はSMSが届きません。私も現地で詰みかけた経験がありますので事前に日本で全ての設定をしておきましょう。

英語力

英語力に関する心配について

国際学会での発表にあたり、英語力を心配される方も多いと思います。しかし、実際には多くの非英語圏の発表者が、パワーポイントの発表者ツールに書いたメモを読みながら発表しています。そのため、完璧な英語力は必須ではなく、伝えたい内容をしっかり準備することが重要です。

質疑応答への対処法

質疑応答では、想定外の質問が来たり、単語が聞き取れなかったりすることもあるかもしれません。その場合でも、焦らずに以下のように対応すれば問題ありません:

  • 聞き返す:「Could you repeat that, please?(もう一度おっしゃっていただけますか?)」
  • わからない場合:「I'm sorry, could you explain it in another way?(申し訳ありませんが、別の表現で教えていただけますか?)」

学会では質問者も発表者をサポートする姿勢が基本ですので、堂々と対応すれば大丈夫です。

準備が最重要

英語力に自信がない場合でも、しっかりとした準備をすることで乗り切ることができます。スライドや原稿を事前に練り上げ、繰り返し練習しておけば本番はどうにか乗り切ることができます。英語が苦手でも、学会での経験は必ず将来に役立つ貴重な財産になると思うのでぜひ参加してほしいです。

英語論文・プレゼン作成

英語で論文・プレゼン作成はなかなか大変でした。いつも日本語で書く論文の数倍の時間がかかりました。

英語で論文を書く際には、大きく分けて以下の2つのアプローチがあると思います。

  1. 日本語で書いてから英語に翻訳する方法
  2. 最初から英語で論文を書く方法

 

  1. 日本語で書いてから英語に翻訳する方法

    • メリット:

      • 書きながらアイデアをスムーズに整理できる。
      • 日本語での内容が深く練られていると、英語への変換がスムーズ。
    • デメリット:
      • 翻訳に時間がかかる。
      • 日本語の表現が英語にうまく対応しない場合、修正が必要になる。
  2. 最初から英語で書く方法

    • メリット:

      • 翻訳の時間を省略できる。

    • デメリット:
      • 英語での表現が不自然になりやすい。知ってる表現ばかりになってしまうことも。
      • アイデアの整理が難しいと感じる場合がある。

自分に合った方法を見つける

それぞれでメリットデメリットがありますし、人によってどっちが書きやすいというのは分かれてくる部分だと思います。

一度両方の方法を試して、自分に合ったやり方を見つけるのが最善かなと思います。

また、ツール(GrammarlyやDeepL Write, ChatGPT)を活用することで、効率よく書くことができるのでそれらを活用するといいと思います。

個人的には1の日本語から英語に直す派です。(友達や先輩は2の英語から書くタイプだったので本当に人それぞれです。)


より伝わりやすい論文・プレゼンにするためのポイント

 

適切なワーディング

  • シンプルで明確な言い回しを選ぶ。専門用語は適切に使いつつ、可能なら簡潔に説明を補足する。
  • 同じ単語やフレーズを何度も繰り返さない。類義語や言い換えを活用する。
  • 英語特有の言い回しや慣用表現を学び、それを効果的に使う。

 

図表・スライドでの表現

  • スライドでは文章を減らし、視覚的に伝えることを優先する。
  • 図やグラフには説明的なラベルを付け、見た目だけでなく内容も伝わるよう工夫する。