このガイドのねらいは、子宮頸がんと子宮頸がんを引き起こすHPVウイルス(ヒトパピローマウイルス)について詳しくなること、さらにHPVワクチンについて詳しくなることです。これを読んだことがHPVワクチン接種を考えるきっかけになれば嬉しいです。
※このガイドは、2024年7月時点で作成されたものです。
はじめに
子宮頸がんとは?
子宮頸がん
子宮頸がんとHPV
HPVワクチンとは?
HPVワクチン
男性のHPVワクチン接種
副反応は?
過去の報道と現在のワクチン接種状況
予防接種ストレス関連反応
副反応は大丈夫?
副反応が生じてしまったら
ワクチンを接種するには?
どこで接種できるの?
接種スケジュール
すでに接種したことがある場合のキャッチアップ接種は?
子宮頸がん検診について
子宮頸がん検診
どんな検査?
まとめ
まとめ
図書の紹介
ホームページの紹介
おまけ
子宮頸がんの検査についてもっと詳しく
子宮頸がんの治療についてもっと詳しく
子宮頸がんと妊娠・出産
「子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種」という言葉を耳にしたことはありますか?
これは、平成9年度~平成19年度生まれまで(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の女性を対象に、子宮頸がんのワクチンを公費で受けられるようにする取り組みです。
日本では、子宮頸がんワクチンは2013年4月に定期接種化され、小学校6年生から高校1年生の女子を対象に、無料でワクチンを打てる制度が導入されました。
しかし、副反応などの問題が大きく報道されたこともあり、2013年6月から2021年の間、積極的接種が差し控えられていました(=ワクチン接種をお勧めされない状態でした)。ワクチンの副反応に関する報道をニュースなどで目にしたことがある方もいるのではないでしょうか?このガイドを書いている私自身も、ちょうど中学生ごろに報道があり、ワクチンを接種していませんでした。その後大学生になり、キャッチアップ接種のことを知り、接種しに行きました。
この、接種が差し控えられていた期間に接種の対象となっていた方には、公費でワクチンを接種する機会を逃してしまった方が多くいます。その方々に、公費でワクチンを接種する機会を与えようとするのが、キャッチアップ接種です。
キャッチアップ接種の取り組みは、令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間であり、今年度末である2025年3月に終了してしまいます。子宮頸がんワクチン接種は全部で3回(または2回)の接種が必要で、3回全て打ち終わるまでに最短で半年かかるため、3回公費で打ちたいと思うと、早めの行動が必要です。
大学生や大学院生の皆さんは、キャッチアップ接種の対象に該当している方が多いのではないでしょうか。子宮頸がんワクチンのことを聞いたことがあるけど、接種をした方が良いのか迷っている方もいると思います。このガイドでは、子宮頸がんとワクチンについて述べ、皆さんにワクチン接種について改めて考えてもらうことをねらいとしています。
子宮頸がん疾患啓発として、このようなCMも作成されています。見たことはありますか?
子宮頸がん疾患啓発 30秒CM【いつかじゃなく、「今」だ。】篇
MSD株式会社,2024年7月5日,「子宮頸がん疾患啓発 30秒CM【いつかじゃなく、「今」だ。】篇」(2024年8月9日参照)