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★ノーベル化学賞をわかりやすく: 福井謙一

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初のノーベル化学賞!

日本人で初めてノーベル化学賞を受賞したのは福井謙一博士です。

受賞理由は「化学反応過程の理論的研究

もっと具体的にいうと、フロンティア軌道理論というものを提唱したことで有名な人です。

まず、フロンティア軌道理論を理解するために少し予備知識を解説します。

物質は全て原子によって構成されており、原子は全て電子を持っています。鉄だと26個、水素だと1つ、酸素だと6つ、フッ素だと7つ。

そしてこれらの電子は軌道と呼ばれる殻のようなものの中に2つずつ入っています。パウリの排他原理というものがあって、1つの軌道には2つの電子しか入れません。

この軌道が原子の中にいくつもあるのですが、それぞれの軌道のエネルギーは異なっており、エネルギーが低い軌道から順に埋まっていきます。

フロンティア軌道理論は、電子が入っている軌道のうち、エネルギーが最も高いものをHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)、電子が入っていない軌道のうち最も低いものをLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)と名付け、全ての化学反応はHOMOとLUMOのエネルギー状態によって決められという理論です。

たくさんある電子のうち最前線(フロンティア)にいる電子しか化学反応に関与しないという意味でフロンティア軌道理論といいます。

何が凄かったかというと、それまでは経験的に知られていた有機化学反応を、なぜそれがおこるのか、なぜこの反応は起こらないのか、という体系的な理論を確立させた点です。それまでは経験則でのみ知られていたので、それに理由付けして体系化したという点が当時の化学界に衝撃を与えたのです。

ちなみに、九州大学先導物質化学研究所教授の吉澤一成先生は福井謙一先生の教え子です。