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高速液体クロマトグラフィー(HPLC)ってなに??  ~臨床検査で使うHPLCの基礎~: 分離の例

カフェインの分離

  

高速液体クロマトグラフィーの基礎を学んだところで...!

飲み物の中に入っているカフェイン測定を例に、実際にどのように測定しているのかを見てみましょう!

 

 カフェインの構造式。

  ☝カフェイン

パブリック・ドメイン   /   File:Caffeine.svg
アップロード者: ClockworkSoul /   Wikipedia

   

  

~カフェイン標準液の分析~

まずは授業での実験でもやっていると思いますが、濃度がわかっている標準液を測って検量線を作る必要があります!

 

一般的にカフェインはコーヒーに100 mg/dL未満入っているそうです。

そこで今回はコーヒー内のカフェインでも十分に測れるように、さらに薄い濃度でも測れるように、

0, 10, 100 mg/dLのカフェイン溶液を標準液として検量線を作成してみましょう…!
    

 ビーカー(溶液1,2,3)

カフェインの測定は「逆相クロマトグラフィー」という方法で分離し、紫外吸収検出で273 nmで検出します♪

 

 

 

~検量線の作成~

 

☝10 mg/dLカフェインの測定結果。1.6minくらいにピークが出ています。

 

 

10と100 mg/dLのカフェイン測定結果をグラフにしてみると…

 

100 mg/dLのカフェインまで直線をとることができました!

この検量線を使って、今度は濃度が分からない飲み物のカフェイン濃度を測定してみましょう!!

  

   
~濃度の分かっていない飲み物の測定~

カフェインの濃度を測る飲み物として、コーヒー、紅茶、お茶、コーラを用意しました!

さてどれが一番多いのでしょうか?同様にHPLCで測定し、検量線から濃度を求めると…

 一番多いのは紅茶ですね!コーヒーが一番多いと思ったら…

今回使ったコーヒーがカフェイン少なめだったのかもしれませんね!コーヒーの種類による違いなど見ても面白いかもしれません!

また、コーヒー・紅茶の濃淡によるものかもしれません…考察することもたくさんあります。笑

お茶やコーラにも思っていた以上に入ってるんですね!驚きです!

  

もし、みなさんもHPLCを使う機会があれば、このように身近なものの成分を測ってみたら面白いですよ(*'ω'*)

 麦茶のイラスト