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高速液体クロマトグラフィー(HPLC)ってなに??  ~臨床検査で使うHPLCの基礎~: 臨床現場でのHPLC

臨床検査でのHPLC

HPLCのことについて理解していただけたでしょうか…??

では、このHPLCは実際「臨床検査」の場でどのような測定に用いられているか説明していきます!(検査専攻学生向け)

  

 

 

HbA1cの測定~

赤血球の成分で、酸素を運搬する役割を持つヘモグロビン(Hb)。

Hb=ヘム+グロビン。Hbはグロビンの違いによっていくつかの種類に分けられ、その90%以上をHbAが占めています。

そしてHbAのβ鎖N末端のバリンに糖が結合したものをHbA1といいます。

 

A1は負に荷電しています。このことを利用し臨床では、HPLCで陽イオン交換カラムを用い分離し、415nmの吸収波長で検出しています。

HPLC法によってHbA1a、HbA1b、HbF、HbA1c、HbA0(糖と結合していないHb)に分離されます。

糖尿病患者では特にHbA1c(バリンにグルコースが結合)の増加が見られるため、測定結果からHbA1c/全Hb(%)の比糖尿病の診断に用います。

HbA1cは、採血したその日の値ではなく、過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映します。

検査法としてHPLC法の他にも、糖が結合したN末端を特異的に認識する抗体を使った免疫法も用いられています。

 赤血球

 

テコールアミンの測定~

カテコールアミン(副腎髄質ホルモン)は、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの総称です。

副腎髄質に特に多く存在し、そのほか交感神経や脳にも分布しており

血管収縮作用、心拍数増加・心収縮作用、気管支拡張作用などがあります。

カテコールアミンはおもに褐色細胞腫(カテコールアミン産生腫瘍)の診断に用いられ、神経芽細胞腫でも高値になります。

 

測定法はHPLC法が一般的で、検体には血漿や尿を用います。

血漿を用いる場合はEDTA採血管にとり、立位、運動、ストレスで増加するため安静な状態で採血する必要があります。

尿を用いる場合には24時間蓄尿し6 M塩酸を加えて酸性にします。尿中カテコールアミンはバナナ・柑橘類・チョコレートによってで正誤差を生じてしまいます。(以前国試に出ました!)

    神経幹

 

 

ポタンパクの測定~

血清中には

  ・超低比重リポタンパク(VLDL)

  ・低比重リポタンパク(LDL)

  ・高比重リポタンパク(HDL)

  ・カイロミクロン(CM)☜食後に出現

の4種類のリポタンパクが存在します。

血清中のリポタンパクは肝細胞や末梢組織にコレステロールやトリグリセライドを運搬しており、代謝に関与しています。

リポタンパクの検査により脂質代謝異常をより詳細に解析することができます。

 

HPLC法ではリポタンパクを粒子サイズの差によって分離しており、他の検査に比べ比較的短時間で分析が可能です。

その他の検査には、比重の差で分離する超遠心法、荷電と粒子サイズで分離する電気泳動法などもあります。

 

  

 

 

精密度・正確度の管理

HPLCが使われるのは日常的な検査だけではありません…

正確な検査が行えるようにするためにも用いられます!!

 

 

  

 清クレアチニンの測定~

クレアチニンは、筋肉でクレアチンリン酸の脱水・脱リン酸によって生成され、尿中に排泄されます。

クレアチニンとクレアチンはどちらも筋肉の収縮に関係する重要な物質で、とても間違えやすいため国試にでることが多々…気を付けてください!笑

血清クレアチニンが増加した場合、特に糸球体腎炎、腎不全などの糸球体の濾過が障害される疾患が考えられます。低下した場合には、尿崩症などが考えられます。

また血清クレアチニン値は性差があり、激しい運動で増加します。

  

クレアチニンの測定には、古くからJaffe法が用いられていますが特異性が乏しいため、最近ではクレアチニナーゼ・クレアチナーゼ・サルコシンオキシダーゼ・PODを用いた酵素法が多く利用されます。

  

そのなかでHPLC法は、日常検査法としてではなく、クレアチニン測定の「実用基準法として用いられています!

「実用基準法」とは、一次標準物質を用い検量線を引き、日常検査の校正に使用する二次標準物質の値づけに使用される方法です。

つまり、血清や尿などの検体を測定するときに、基準となるものの濃度を決定する方法です。日常の検査法より、高感度・精密に測れる方法である必要があります。

クレアチニンのHPLC法では、血清をトリクロロ酢酸によって除タンパクし、イオン交換カラムで分離後234 nm で検出します。

  

 

 

 

尿酸の測定~

尿酸は、核酸の主成分であるプリン塩基の最終代謝産物です。

肝臓、筋肉、骨髄での体細胞分解に由来しますが、体外からの肉などの食事の摂取によっても増加します。

ヒトは尿酸を分解する酵素を持たないため、高濃度になると関節腔や組織に沈着し、痛風結節や腎障害を引き起こしてしまいます。

 

尿酸の測定には、ウリカーゼ・PODを用いた酵素法が主に用いられます。

 

HPLC法は実用基準法として使用され、血清を過塩素酸水溶液によって除タンパクし、逆相カラムで分離後285 nm で検出します。

 細胞の構造(動物)