最近では、液体クロマトグラフィー(LC)と”質量分析計(MS)”を組み合わせた、LC-MSが普及しつつあります!
普及しつつあるということはとても優れているということです…さて、どのように優れているのでしょう?
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アップロード者: Mkotl / Wikipedia
~MSとは~
質量分析計:Mass Spectrometer
成分をさまざまな方法でイオン化させ、得られたイオンを真空中で質量と電荷の比(m/z)によって分離し、イオンの強度を測定し、高感度に検出します。
MSは、高感度に質量の情報を直接得ることができる装置です。
「マス」と呼ばれ、分析化学界での最近のトレンドで研究や企業の分析でどんどん使われています!
とても高額な装置(うん千、うん億円との噂…)です!笑
~LC-MSのメリット~
LCは、分離能力に優れています。しかし、多成分が同時にカラムから出てきてしまった場合には確実な分析が困難になります。
一方MSは、ある質量のイオンがどれだけ存在するかという定性分析が優れています(特に単一成分)。しかし多成分が同時に注入された場合には解析が難しくなります。
そこで、”分離能力が優れたLC”と”定性能力が優れたMS”を組み合わせることで、お互いのメリット・デメリットを補い、多成分の定性定量が可能となっているのです!
LC-MSは環境分析や食品、医薬品分析に用いられ、研究機関でも多く使われるようになっています!
見かけることがあるかは分からないですが、「マス」について知っていて損はないはずです( `ー´)ノ♪
☝LC-MS分離例
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<ノーベル賞とクロマトグラフィー>
2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一さん…
彼は今まで困難されてきた
「質量分析でタンパク質を分析する方法」を編み出しました!
田中さんの研究はLC-MSを更に発展させるものとなりました!