Skip to Main Content

★研究に悩んだら図書館へ: KJ法

図書館には悩める研究者へ贈る本がある!

緊急事態に向いているKJ法

「KJ法」 研究者の「断片的」「刹那的な知識」「単なる思いつき」と称するものをつなぎ合わせ、「普遍的」「統一的」な考えに至る技術 であるようです。
(第8章アイデアの創出と実験、119ページ~)

 

名前の由来は、京都大学を中心とした文化人類学研究グループの慣習的なデータ収集の手法を、応用の広い発想システムとしてまとめあげた川喜多二郎教授に基づいています。

 

KJ法に最適な状況は、緊急事態の発生!

差し迫った問題がある、時間に追われている、考えがまとまらない、考えることが多量にあり何から手を付けたらよいか分からない、

ときに効果的である方法です。そして、物事の詳細が気になって全体を把握するのが苦手な日本人には最適な方法と思われる方法なようです。

  

緊急事態に陥っている方、打開方法をみてみましょう。

KJ法

KJ法は、目と手を使ってシステマチックに考えていく技術であるので、以下3点が必要となります。

「付箋紙」「クリップ」「広い机(ホワイトボード)」

これが準備できたら始めましょう!

  KJ法のイラスト(私服)

ーーーーーーーー 

ステップ1

まず、頭に浮かんだ問題点を1つ1つ付箋紙に書き込み、卓上に広げる。

付箋紙を沢山広げたところで、それぞれを読んでいく。

読んでいるうちに関連があると感じられる付箋紙を一箇所に集める。付箋紙群がいくつかできていく。

 

ステップ2

付箋紙群ごとに内容を読み直し、その全体を表現する「見出し」を考える。

これを新たな付箋紙に書き込み、この「見出し付箋紙」を付箋紙群の上に重ねる。見出し付箋紙は付箋紙群の要約となる。

この作業を付箋紙群ごとに行なう。

この結果、始め多量にあった付箋紙が、見出し付箋紙の数だけになる。

 

ステップ3

「見出し付箋紙」を眺めなおし、さらに関連のあると感じられる群が無いか探す。

この一連の操作を繰り返していくうちに、個々の問題点がまとまっていく、そして全体の構造が明確にみえてくる

最後に、基本となった付箋紙群を読み直し、これをつなげて文章化する。

ーーーーーーーー 

  

これら3つのステップで、これまで頭の中でまとまらずに悩んでいた考えがまとまり、「見出し」=「新たな考え」が生じることになります。

手と目を使って作業化する! これがKJ法です。

 

まとめ

「オズボーン法」「KJ法」いかがでしたでしょうか。

KJ法の方が一般的に良く知られているみたいで、ググルと沢山ヒットします。

一人でもできるかもしれませんが、やはり、数人で意見を出し合い、自分自身では思いつかないアイデアを得るのがイイかと思いました。

アイデアが欲しいときは、是非ためしてみて下さい!!挨拶する紳士

 

 

次は、研究が進まないと感じたときに読む本です。

他にもアイデア本がある

ステップ1でブレインストーミングが有効

ステップ1で、問題点を考えるとき、ブレインストーミングが有効なようです。

ブレインストーミングは、前項オズボーン法のオズボーン氏が考案した方法で、脳内に嵐を呼び起こし、アイデアを量産するものです。

殆どオズボーン法と似ていて、「批判しない、自由奔放、質より量、アイデアを発展させる」がルールです。手順は1~4、

、進行役と書記を配置

、リーダーがテーマや予定時間、目標アイデア数を発表

、各自がアイデアをメモにまとめる 

、順番に意見を発表していく

5~10人程度で意見を出し合い、アイデアを量産するシステムです。

オズボーン法と異なるのは細かな検討項目についてそれぞれ考えて行かないところでしょうか。

面白い条件が、メンバーに上司を入れないこと。自由に遠慮なく意見することが重要なようです。

 

ブレインストーミングの後に、KJ法を行うという流れがよく紹介されています。