モデル生物とは?
【図1】様々なモデル生物
なぜ、「モデル生物」と呼ばれるのか?
なぜ、これらの生物は「モデル生物」と呼ばれるのでしょうか。それは、これらの生物の多くに共通して、研究が行いやすい特徴を幾つか有しているからです。例えば、「サイズが小さく、飼育がしやすい」、「世代交代が早く、(個体が)増えやすい」、「全ゲノム配列(全ての遺伝情報)が解読されている」、「遺伝子組換えがしやすい(→遺伝子の機能の解析がしやすい)」などが挙げられます。
では、実際に「モデル生物」のこれらの特徴を活かして、どのような研究がなされてきたのでしょうか?今回は、ある「モデル生物」を例にご紹介していきます。
皆さんは、↓の生物は何だがご存じですか?
【図2】 今回紹介する線虫 C. elegans Wormatlas(https://www.wormatlas.org/hermaphrodite/introduction/IMAGES/introfig1leg.htm)より引用
これは、線虫C. elegansという、体長約1ミリの生物です。今回は、この小さなモデル生物を用いた数々の研究について解説していきます。まずは、「線虫C. elegans」とは何者なのか、ご紹介しましょう!
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