□緊張型頭痛
□片頭痛
□感冒に伴う頭痛
□身体化障害による頭痛
□薬物乱用頭痛
□睡眠時無呼吸症候群
□クモ膜下出血
□髄膜炎・脳炎
□急性緑内障発作
□側頭動脈炎
□慢性硬膜下血腫
□一酸化炭素中毒
患者も医師も以下のような頭痛に出会った場合には注意が必要である
□未体験の突然の激しい頭痛
□意識障害
□全身衰弱
□妊婦
□運動で誘発
□視力障害、構音障害(しゃべりにくい)、片麻痺、瞳孔不同などの神経学的所見
□項部硬直
□側頭動脈の圧痛
□がんの既往
数分でピークに達し、数時間から数日続く頭痛で、人生最悪の頭痛。いつ痛みだしたかはっきりと覚えてることが多い。
意識障害や神経障害は伴わないことが多い疾患ではあるが、神経症状があれば他の頭蓋内病変含めて画像検査が必須になってくるので、神経診察が必要になってくる。
特徴的な所見としては項部硬直がある。発症早期には出ないことが多いが、座位の時は顎を胸につけることができるか、臥位の時は頭部を8cm挙上できるかどうかで判断する。
くも膜下出血を疑った時は、頭部単純CTを撮影し、それで診断がつかない時は腰椎穿刺を行って、血清髄液またはキサントクロミーを確認する。
若年(20〜40)女性で拍動性の頭痛。片側性である。頭痛時は仕事や家事も手につかないことが多い。女性に多く、母等に同様の症状を認めることがある。
*片頭痛の50%は非拍動性、40%は両側性であるというデータもあるため決して拍動性と片側性のみにこだわって診断してはいけない。
危険な二次性頭痛の除外を行うことは大切であり、バイタルサインや意識状態、神経診察で異常のないことを確認後、頭部CTなどの画像検査も行う場合もある。
その後痛み止めのための薬物療法を検討する。
緊張型頭痛は頭痛の原因の7〜8割を占める最もメジャーな頭痛である。
発症年齢は10歳代〜60歳代まで幅広く、男女ともに見られる。
発作の頻度はばらばらであり、痛みの始まりもはっきりしないことが多く、だらだら持続することが多いのが特徴とも言える。
痛みの部位は後頭部から首筋にかけてが多い。痛みとしては圧迫感、頭重感などを訴えることが多い。
ここまで書いた通り、漠然とした頭痛を訴えることが多く、誘引としては身体的、精神的ストレスが挙げられる。
鼻症状に伴う頭痛。特徴的な症状としては膿性鼻汁、鼻閉、後鼻漏、味覚障害、前頭部痛のほか頬部痛、鼻根部痛、目の奥の痛み、後頭部痛などの症状がある。
まず鼻副鼻腔X線撮影を行う。副鼻腔に陰影があり、発熱、嘔気、視力障害がなければ抗菌薬の内服を処方し、発熱、嘔気、視力障害があればCT撮影を行う場合もある。
*発熱、嘔気、視力障害などがある時は頭蓋内、眼窩内合併症も否定できずCTの撮影が必要となる。また血性鼻汁がある時は真菌症や悪性腫瘍の可能性もある。
突然の著しい眼圧の上昇によって激しい眼痛や頭痛、嘔気•嘔吐の症状に加えて充血、視力低下を生じる。
ほとんどが片側性である。虹彩は中等度に散瞳しており、対光反射の減弱が見られる。
縮瞳薬の頻回点眼と浸透圧利尿の点滴を行う。
それでも緑内障発作が解除されない場合はレーザーや手術治療が必要なため、眼科医がいる施設に緊急搬送する。