□急性腰痛症
□腰椎圧迫骨折
□椎間板ヘルニア
□尿路結石
□脊柱管狭窄症
□変形性腰椎症
□腰椎すべり症
□大動脈瘤破裂
□大動脈解離
□悪性腫瘍
□脊椎周囲感染症
□子宮外妊娠
□馬尾症候群
中高年齢者が遷延する進行性の腰背部痛を訴える時は転移性骨腫瘍を鑑別する。
また転移性骨腫瘍による腰痛は夜間や臥位、咳、くしゃみ、いきこむことで増悪する特徴がある。
また転移性骨腫瘍では脊髄•神経根圧迫によって運動障害、感覚異常、膀胱直腸障害などを認めることがある。
転移性骨腫瘍を疑った際は原発巣の精査を直ちに開始する。原発巣の精査のために単純X線、血液検査、腫瘍マーカー、尿検査、CT、MRI、上下部消化管内視鏡などの各種画像検査、検体検査を行う。
原発巣が判明すれば原発臓器を担当する科を中心に連絡をとり、QOL(Quolity of Life)確保のため早期に治療を行う。
突然の強い側腹部痛、背部痛で発症し、尿の色が濃い、赤いなどの自覚症状が見られる。
また肥満、糖尿病、高血圧といった生活習慣病を基礎疾患として持つことも多い。
尿路結石を疑った時は尿検査で血尿の有無、ついで腹部超音波で水腎症の有無、腎尿管膀胱部単純X線写真、単純CTで尿管結石の位置や大きさを調べる。
また尿路結石の痛みは激烈であるため、すみやかに非ステロイド性抗炎症薬やペンタジンにて疼痛緩和を行う。
安静時腰痛、悪寒を伴う発熱などを伴う腰痛では脊椎周囲感染症を疑う。また体重減少、緩徐発症などである時などはより脊椎周囲感染症を疑う。
脊椎周囲感染症を疑ったときは画像検査としてはCTやMRIを考慮する。
また血液培養の他膿瘍、組織の穿刺培養も考慮する。その際、結核や転移性骨腫瘍の除外も行うようにする。
下肢の感覚•運動麻痺があるなら硬膜外膿瘍ドレナージも考慮する。
また細菌性感染なら感染性心内膜炎の除外も行うようにする。