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★作業が捗る理想の部屋を目指して:断捨離をはじめよう: それでも片付けられないあなたに

部屋の床やゼミ室の机の上、散らかっていませんか?不要なモノは捨てて、必要な物を便利な場所に整理整頓する、断捨離を実行しましょう。面倒臭い?いいえ、かえって時間と効率が生まれます。

できるところから始める

そうは言ってもやはり片付けは面倒臭い、やる気が出ない、始められない。そんな時にもできるところから工夫して取り掛かることはできます。

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    1. 一日一捨

一日一個だけ捨てましょう。今日はインクの切れたボールペンを捨てた、明日は擦り切れそうな靴下を捨てようか、古い電気代の請求書を捨てようか、そんな感じで良いんです。一気に捨てることに気乗りしないなら一日一つ、何がいらないかをじっくり吟味する時間を作りましょう。そうして捨てるものがなくなったときには、きっと部屋は片付いているでしょう。

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    2. 書籍や書類の電子化

有効期限の切れた古い証明書やお気に入りのハードカバーも電子書籍に変えてしまいましょう。モノも写真に撮って保存すれば手放し易いようです[5]。ただ書類に関しては嵩張る紙を減らすことができますが、いらなくなったら売ることもできる書籍は難しいでしょう。紙の本の方が時間当たりの学習効率が良いという研究結果もありますし[6,下コラム]、あの質感、また本棚にずらっと並ぶ本の姿は壮観です。そもそも本は本棚に収まっている限り「収納された状態」にあるわけです。この部分は個人の価値判断に委ねられます。

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実際に書類を電子化する際には、大量の書類を丁寧にスキャンして保存したい場合は外部のサービスを利用するのが近道です。ただ最近は便利なもので、スマートフォンのアプリで写真撮影機能からスキャン可能なもののありますし、iPhoneの場合はなんと標準の「メモ」アプリから綺麗ににスキャンすることができます(iOS 11以降)。

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    3. どうすれば掃除が楽になるか、無駄な行動が減るかを基準にして考える

本が床に落ちていたら、いざ掃除を始めようとしたときに、ホウキや掃除機を掛ける前に一旦本を本棚にしまう必要があります。掃除にステップが追加されるわけです。収納が不十分だと掃除の手間が増えてしまいます。どうすれば日々の収納が習慣化して、結果として掃除が楽になるか、それがポイントです。集中して掃除をすることは精神面でもプラスになります[7]。まずは第一歩を踏み出しましょう。

 

[5] Wnterich KR et al.(2009) Keeping the Memory but Not the Possession: Memory Preservation Mitigates Identity Loss from Product Disposition. J. Mark., 81(5), 104-120  https://doi.org/10.1509/jm.16.0311

[6] Delgado P et al. (2018) Don't throw away your printed books: A meta-analysis on the effects of reading media on reading comprehension. Educ. Res. Rev., 25, 23-28 https://doi.org/10.1016/j.edurev.2018.09.003

[7] Hanley AW et al. (2015) Washing Dishes to Wash the Dishes: Brief Instruction in an Informal Mindfulness Practice. Mindfulness, 6, 1095-1103 https://doi.org/10.1007/s12671-014-0360-9

論文紹介4:読むなら紙の本?電子書籍?

皆さんは普段文章を読むとき、紙の本とデジタルの本、どちらを読む機会が多いでしょうか?私は論文をできるだけパソコンの画面で読むように努めていますが、じっくり読みたい論文は印刷してしまいます。実際のところ、どちらが学習効率が良いのでしょうか?

バレンシア大学のDelago博士らのチームは、紙の書籍とデジタル書籍の学習効率の差について過去の研究(2000-2017年)をメタ解析しました。その結果、

  • 時間制限がある場合は紙の書籍がより学習効率が高い
  • 教科書のような情報提供主体の書籍では紙の書籍に利点があるものの、物語や小説ではその差はない

ということがわかりました。しかし、これは2017年時点での研究結果であり、ここ数年で電子書籍専用のタブレットの進化、義務教育へのタブレット支給・デジタル教材の整備が進み、私たちの側もデジタル書籍に「慣れ」てきました。紙の書籍と電子書籍の明確な差は殆ど無くなり、もしかすると近い将来、学習効率が逆転するかもしれませんね。