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知っておきたいスライドデザインの基本: 著作権

数々のプレゼンのために準備する無数のスライド... デザインまで意識できていますか? ちょっとした基本を抑えるだけで聞き手も話し手も助かる資料になります! このガイドではそんなスライドデザインの基本と便利テクニックを紹介します。

著作権に配慮したスライドを作ろう。

スライドデザインは白紙のスケッチブックに内容を詰め込んでいくようなものだ。特別に指定された様式がない限りは大学のレポートなどに比べて自由度が高い。だからこそ、個性的で作りこまれたスライドは見るだけで話し手を感じられて楽しいのだ。しかし、いくら自由度が高くても最低限守らなければいけないルールがいくつか存在する。その一つが著作権だ。

文書と同様に、著作権には特に注意が必要である。当然、剽窃行為には厳しい罰則があるプレゼン用のスライドは発表で一時的に表示するだけかもしれないが、それでも著作権に基づく制限というのは発生する。また、資料の配布を行うのかや、発表内容が営利目的かどうかでも扱いが変わってくる。ケースバイケースやグレーな部分も多いからこそ、はじめから著作権に配慮した形で資料を作成するのが無難である。

このページでは、スライドを制作する過程で意識すべき著作権についてクリエイティブ・コモンズの概念を踏まえて紹介する。

画像とクリエイティブ・コモンズについて

原則として良いスライドデザインはスライドを文字で埋め尽くさず、必要最低限の文字と、メッセージ性のあるイラスト・写真(画像)が主体となる。となると、必然的にスライドにはなんらかの画像やイラストを含めることになるわけだが、そのために他人の写真やイラストを使用する場合は対象の画像が著作権でどのように保護されているかを知る必要がある。

その際に知っておきたいのがクリエイティブ・コモンズだ。

クリエイティブ・コモンズとは、オンラインコンテンツがどのような条件で著作権を保護されているのかについて簡便に表示する国際的な試みである。

インターネット上に存在する画像や動画は簡単に複製・保存ができてしまう。これは利用者にとってはありがたいことだが、そのコンテンツの権利者にとっては思わぬ形での再利用や編集をされてしまう恐れがあるため、好ましいことではない。そこでこのようなコンテンツはオリジナルの権利者の著作権で守られているのだが、必ずしも全ての人がそのコンテンツの利用を制限したいと考えているわけではない。たとえば、教育的な目的で制作した図を「商用利用をしない前提で、帰属表示などせず自由に使ってほしい」などといった場合だ。もしくは「いい写真が撮れたからみんなに好きに保存、利用してほしい。商用利用もOK」などといった場合だ。

クリエイティブ・コモンズでは権利者がどのような権利を主張しているのかが一目でわかるアイコンの利用が推奨されている。以下にその例を示したので、参考にしてほしい。

スライドに参考文献リストは必要か?

私の調べた範囲では、結論から言えば「必要」である。また、画像も必要に応じて出典の明記が必要となる。

これはプレゼン資料の配布・再配布や公開を考えた場合、出典を明記しない限り利用者は元の情報にたどり着くことができず、権利者も不明となるためだ。確かに、発表中に参考文献リストを詳細に読む人や、本編に含まれた内容と照らし合わせる人はいないかもしれない。それでも、何らかの主張をする上でスライドを資料として使用する以上、出典は必要なのである。また、スライドのコピーを配布・公開する場合は、私的利用の範囲を逸脱するため、適切な引用が必要となる。より法的な根拠についてはこちらの記事(U-NOTE「引用・Webサイトの参考URLの正しい書き方を解説|プレゼン資料の「参考文献リスト」作成時の注意点も紹介」)に詳しい。また、引用方法や参考文献についてはこのガイドも参考にしてほしい。

>>Cute.Guides:参考文献の見分け方<<