本ガイドは筆者個人のスライドデザインにおけるこだわりを理論と共に紹介したものであるが、本ガイドが美しいスライドを作るための手引きとなれば幸いである。このガイドで紹介するテクニックなどはあくまで基本的な内容のみに留めている。今後のシステムアップデートや技術革新に伴い、より便利な機能が生まれ、ここで紹介した技術は過去のものとなるかもしれない。特に近年はAIを利用した技術が目覚ましい進化を遂げており、スライドのような創作物にもその影響が現れつつある。しかし、発表者があなた自身であるかぎり、デザインの主導権はあなたにあるのだ。AIや便利機能を駆使して簡単にデザインすることは悪ではない。筆者個人としてはむしろそのようなスタイルを推奨している。しかし、AIに指示する場合や最終的なデザインを完成と判断する上で、「どのような理論をもってデザインしたのか」を意識していてほしいと思う。そうすることで、発表を通じてあなたのメッセージが伝わるようになるのである。どうかこの先、誰も得をしない「見るに堪えないスライドを見なければいけない機会」が世の中から一つでも減ることを願っている。
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