こんにちは!文系Cuterの庄田です!
第38回Quriconでは、「地球の裏までイッテGAKKAIーー研究を通じた世界との対話」というタイトルで、国際学会の経験について発表させていただきました。
私にとって、研究を通じた世界との対話は以下の2つの意味を持つと考えています。
1. 研究を通じて世界を知る
私は研究活動を通じて、世界をより深く知るプロセスを、世界との対話と捉えています。
私の専門分野は環境経済学です。環境経済学とは、その名前の通り、環境問題を扱う経済学です。環境保全と経済発展の両立を目指して、経済学の理論や統計データを活用して、環境問題のメカニズムを解明し、解決策を考察しています。
統計データは、現実世界の現象を抽象化したものです。データ分析を通じて、現実世界で発生した環境問題のメカニズムを数理的に理解し、その上で解決策を提案します。解決策が実行されると、その効果がまたデータとしてフィードバックされ、フィードバックを基にまた解決策を少しずつ改善し、試行錯誤を重ねていきます。このプロセスを進める中で、世界と対話しているように感じます。
2. 研究を通じて世界中の人々と話す
① 論文を通じて時空を超えて世界中の人々と話す
「文字はまるで奇蹟ですよ。あれが使えると、時間と場所を超越できる。」
「私たちの人生は、どうしようもなくこの時代に閉じ込められてる。だけど、文字を読む時だけは、かつていた偉人たちが私に向かって口を開いてくれる。その一瞬、この時代から抜け出せる。」
(TVアニメ「チ。 ―地球の運動について―」第9話より抜粋)
研究者は論文や書籍を拝読することで、時空を超えて人の話を聞くこともできますし、論文や書籍を出版することで、時空を超えて人に話すこともできます。
② 学会を通じて世界中の人々と同じ時空で話す
「あの方は、読んでいた例の論文のFirst Authorだ!」
「学会で似たテーマを研究している方がいた!」
「全然違うテーマだけど、あの方の話はとても面白かった!」
学会に参加すると、世界中の研究者と同じ時空を共有しながら会話する機会が得られます。
もちろん、時空を超えた会話も大切ですが、同じ場所に集まることで生まれる新しいひらめきやアイデアには、特別な価値があります。
さらに、学術交流だけでなく、日常的な会話を通じて、世界中の人々と友達や仲間になることもできます。
次のページでは、Quriconで発表した内容をもとに国際学会の経験を改めて紹介していきたいと思います。