FVCではSVCのときのようなスパイログラムとは別に、
フローボリュームカーブ(右図)というものが描かれます。
FVCでは息をはくときの速度(呼気流速)とその量が評価材料となります。
フローボリュームカーブではスパイログラムでは観察しにくい
呼吸の速度がとても見やすくなります。
勢いよく吐き出したときの呼吸の容量を努力肺活量(FVC)、
最初の一秒間に吐き出した空気の量を1秒量(FEV1)、
1秒量を肺活量で割ったものを1秒率(FEV1.0%)*といいます。
*1秒率
1秒率には2種類あります。一般的に1秒率と呼ばれるのは
Gaenslerの1秒率です。
Gaenslerの1秒率=1秒量/努力肺活量(FEV/FVC)
Tiffeneauの1秒率=1秒量/肺活量(FEV/SVC)
Tiffeneauの1秒率は慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者などでは
勢いよく空気を呼出しにくくなる(FVC<SVC)ので、
1秒率の参考として用いられます。